♯ヒコさん心の一曲−二人の天使(レイモン・ルフェーブル)
・皆さんは「スキャット」というと、どの曲を思い出しますか?
由紀さおりの「夜明けのスキャット」でしょうか。曲名は
わからないのですが、スキャットマンの「♪パーラッパ
パラッパ パーラッパ パラッパ〜」が印象に残るあの曲
でしょうか。
・『二人の天使』は、スキャットでメロディーが歌われるレイ
モン・ルフェーブル楽団の代表曲です。ダニエル・リカーレ
(女性)のスキャットによるバロック風のメロディーが、
新鮮でかつキラキラと輝くような清楚なイメージをかもし
だしています。
・『二人の天使』で一躍有名になったのは、レイモン・ルフェー
ブル楽団だけでなく、スキャット歌手としてのダニエル・リカ
ーレでした。確か全曲スキャットのアルバムも出していますし、
来日も果たしています。
・スキャットといえば前に紹介したポール・モーリア楽団の
「エーゲ海の真珠」も一番と二番のつなぎにとても魅力的な
女性スキャットが入っています。あの頃の楽団ブームの
ジャンルをイージーリスニングと呼んでいましたが、エレキ
ギター、フォークギターはもちろんの事、チェンバロや
シンセサイザー、そして人のぬくもりが感じられるスキャット
も楽器の一つのように使っていました。
・私は『二人の天使』という題名は、曲想をよくとらえた的確
な曲名だと思います。中世の教会のステンドグラスに描かれた
向かい合う『二人の天使』というイメージでしょうか。
心が洗われるような神聖さと、ちょっと切ないような心にさせる
メロディー。メロディーも素晴らしいのですが、それを楽器
でなくスキャットで編曲した点で、完成度が二倍の曲に仕上がっ
たのではないかと思います。
・皆さんご存知の由紀さおりの「夜明けのスキャット」は、サイモン
&ガーファンクルの「サウンド オブ サイレンス」を思い出させ
るイントロで始まり「♪ルールールルルー ルールールルルー」
が、ずーっと続きます。そして最後に「愛し合う二人の時計は止
まるの〜」と歌います。「夜明けのスキャット」という題名といい、
由紀さおりの歌唱力といい『二人の天使』には及ばないものの、
スキャットをうまく使いヒットさせた点は、さすがですね。
(112-2006/01/21記)
*著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。