♯ヒコさん心の一曲−ピアノソナタ第9番(ベートーヴェン)


・ベートーヴェンのピアノソナタは全部で32曲あります。
 中でも3大ソナタと言われるのが、第8番「悲愴」、
 第14番「月光」、第23番「熱情」です。
 大学の頃、一番良く聞いたクラシックの作曲家はバッハ
 ですが、次に良く聞いたのがベートーヴェンのピアノ
 ソナタでした。特に3大ソナタは、どの曲のどの楽章も
 メロディーが浮かんでくるくらい良く聞きました。

・ベートーヴェンのピアノソナタは、3大ソナタ以外にも
 第17番「テンペスト」や第21番「ワルトシュタイン」
 等の名曲もありますが、特に名前のついていないピアノ
 ソナタにも心惹かれる名曲がたくさんあります。私の知合
 いの先生は、第18番が好きだと言っておりました。私は、
 『ピアノソナタ第9番』がとても気に入り、完成しません
 でしたが、フルートとギターの二重奏曲に編曲しようと
 した事もあるくらいです。

・『ピアノソナタ第9番』の良さをどう表現したら良いのか?
 迷ってしまう所です。名曲第8番「悲愴」の後に作曲された
 曲です。第8番「悲愴」の乗り乗り第3楽章の後にやって
 くる、あえて言えばクールダウンする為のような曲と言って
 しまうとベートーヴェンが怒りそうですが。
 
・第1楽章−曲は二分音符の上昇で始まります。そして右手と
 左手のメロディーの追いかけっこ。その後、愛らしいメロディー
 を右手と左手でいっしょに奏でる。展開部は、短調でベートー
 ヴェンの得意技で進みます。展開部から主題に戻る時には、
 派手なスケールでつなげます。ベートーヴェンがいつもの
 様に手をかえ、品をかえ、楽しませてくれます。ベートー
 ヴェンのこの主題をいろいろな形に加工する作曲の才能が、
 特に素晴らしいと指摘する専門家もいるくらいです。

・私は、アルフレッド・ブレンデルの弾いた『ピアノソナタ
 第9番』が一番好きです。一度、ベートーヴェン弾きで有名
 なバックハウスの『ピアノソナタ第9番』を聞いたことがあり
 ますが、テンポを速くとり過ぎている様に思えてあまり好き
 になれませんでした。アルフレッド・ブレンデルは何かこの
 曲をとても気に入り、最新の注意を払って楽曲分析を行い、
 ベートーヴェンの意図を良く汲み取って演奏している様に
 思えました。
 
 (207-2005/07/23記)

 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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