♯ヒコさん心の一曲−くるみ割り人形(チャイコフスキー)


・チャイコフスキーの『くるみ割り人形』と言ったら、皆さん
 はどの曲を思い浮かべますか?始まりにふさわしいワクワク
 感の「序曲」ですか?三連符がカッコいい「行進曲」ですか?
 いつ聞いても夢に舞い上がっていきそうな「花のワルツ」
 ですか?チェレスタの音が愛らしい「金平糖の踊り」ですか?
 それとも、渋く「中国の踊り」ですか?
 どれも2分か3分くらいの曲なのですが、どの曲にも名前の
 通りの個性を入れ込む。やはり、チャイコフスキーは、交響曲
 の魔術師ですね。

・チャイコフスキーの三大バレエ曲と言えば「白鳥の湖」と
 「眠りの森の美女」と『くるみ割り人形』です。
 『くるみ割り人形』は、チャイコフスキー死の前年の作
 です。今ではクリスマスシーズンになると聞きたくなる
 名作ですが、初演は不評でしたし、チャイコフスキー自身
 も、子供っぽい作品と位置ずけたのか?あまり好きではな
 かったそうです。

・ディズニー映画の「ファンタジア」を御存知でしょうか?
 本職の指揮者ストコフスキーとミッキーマウスが登場して
 バッハの「トッカータとフーガ」、ムソルグスキーの「はげ
 山の一夜」そして、チャイコフスキーの『くるみ割り人形』
 の中から「中国の踊り」、「花のワルツ」等が綺麗なアニメ
 ーションで表現されます。同じ音楽を聞いても、それぞれ
 の人の頭の中のイメージは、かなり違う場合も多いと思い
 ますが、「ファンタジア」は、とてもインスピレーション
 にあふれたアニメーションに仕上がっていたので、「曲の
 イメージを押し付けられる」という印象はありませんでした。

・戦後、週間新潮の表紙絵を描いていた谷内六郎さんは、
 「ファンタジア」を見て深い感銘を受けると同時に、「こんな
 すごいアニメーションを作れる国と戦争をやっていたのか!」
 と驚いたそうです。
 現在、日本のアニメーションは、海外で高い評価を得ている
 と聞いています。一連の海外ヒット作品の中で、私が全巻
 買って読破(?)したのは「めぞん一刻」だけでした。

 (216-2006/07/30記)

 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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