♯ヒコさん心の一曲−惑星(ホルスト)


・ホルストの『惑星』を初めて聞いたのは、いつでしょうか?
 中学生?もしかしたら、高校生かもしれません。
 1曲目の「火星:戦争をもたらす者」の出だしからまさに
 『惑星』です。
 暗黒の宇宙空間に放り出された僕。「火星」にどんどん引っ
 張られて行きます。倍々で大きくなっていく「火星」。
 このまま行くと「火星」に激突する‥‥
 
・1曲目からこの迫力。シンセサイザーではありません。
 普通の(?)オーケストラです。訳のわからない現代音楽
 とは違います。ホルストが表現する『惑星』は、写真や絵
 でしか見たことがなかった太陽系の『惑星』を音で現した
 のです。それもとてもリアルに‥‥

・リアルに思えるのは「2001年宇宙の旅」を始めとする
 宇宙映画のイメージを見事にとらえているからでしょうか?
 「2001年宇宙の旅」の「美しき青きドナウ」は、宇宙
 の雄大さを現すという意味では、成功だったと思います。
 しかし、「ピユーン」とか「ポワーン」みたいな電子音で
 宇宙を現すのは子供心にも「違うだろうー?」とは思って
 いました。しかし、ホルストはやりましたこの曲で!

・「木星:快楽をもたらす者」の中間部は、歌詞をつけて歌
 われたりします。名曲にいろいろな形でアプローチする事は、
 「バッハをジャズで」などのようなチャレンジでもあり、
 結果はともあれ、おもしろいと思います。
 「木星」−この単音で弾いても素晴らしいメロディーを、
 今の若者が興味を持ち、『惑星』全曲を聞き、本物に感動
 して欲しいと思います。

・「日曜作曲家」−ホルストもボロディンと同じ日曜作曲家
 でした。彼は、娘といっしょに図書館へ通い、この大曲を
 作り上げたそうです。ホルストは「この時間が何よりも楽
 しかった。」と語っています。私の目には、微笑ましくも
 あり、うらやましくもある光景が浮かんできます。

 (218-2006/08/12記)

 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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