♯ヒコさん心の一曲−月の光(ドビュッシー)


・ドビュッシーの代表曲として必ずあがる『月の光』は、いわゆる
 標題音楽です。標題音楽は、「標題が先か?音楽が先か?」
 みたいな面もありますが、作曲する方はかなり大変だと思います。
 ドビュッシーの凄さは『月の光』を聞いて、誰もが一度は見た事
 がある「月の光」を思い出し、イメージできる事だと思います。
 窓辺から静かに、やさしく差し込む「月の光」。場所や光り
 の強さ等は個人で違っていても、「月の光」をほとんどの人
 がイメージできるのではないかと思います。

・ドビュッシーは、いつも一人でいる不思議な少年だったと母親が
 語っています。フランスの音楽学校をとても優秀な成績で卒業
 しています。特にソルフェージュの鳴った音や和音を聞きとる
 課題は、いつもパーフェクトだったそうです。
 時々、テレビで司会者がヤカンを叩くと、女の子が「ドー
 シャープ」とか答えて、ピアノのお姉さんが「ドーシャープ」
 を弾く。すると驚いた表情で司会者が「すごい!当たってま
 す!」と叫ぶ。
 私には、ただのヤカンの音にしか聞こえませんでしたが‥‥

・『月の光』とボサノバの「イパネマの娘」ともに中間部分の
 メロディーのそれも頭の部分−「似ていますネ〜」こんな事を
 思うのは私だけかもしれません。曲的には「イパネマの娘」
 の方を先に知っていて、中学校の音楽鑑賞の時間に『月の光』
 を初めて聞きました。その時から私の中でこの二つの曲は、
 結びついてしまいました。

・「ベルガマスク組曲」は、全4曲のピアノ組曲で3曲目が、
 『月の光』です。大学のピアノ室で後輩の女の子の練習を
 聞かせてもらった事があります。2曲目の事を彼女は、
 「(血染めの)メヌエット」と呼んでいました。理由は、
 曲の最後の部分は、手をひっくり返して弾くのですが、
 練習しすぎると爪が割れて、ピアノが血に染まるからだ
 そうです。
 「ウ〜ン。ドビュッシーのピアノも血で染まったのだろう
 か?」(思い悩む大学生の私でした。)

 (219-2006/08/17記)

 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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