♯ヒコさん心の一曲−もみじ(文部省唱歌)


・「♪秋の夕日に照る山もみじ 濃いも薄いも数ある中に
   松をいろどるかえでやつたは 山のふもとのすそもよう」
 『もみじ』の想い出と言えば小学校の全校集会での合唱です。
 低中学年がメロディーを、高学年がハモる部分を歌ったと思い
 ます。

・『もみじ』は、曲そのものも良くできていると思いますし、
 ハモる部分も覚えやすく良くできていると思います。『もみじ』
 は、16小節の曲で4小節ずつの4段譜でかかれています。
 最初の2段はカノン調の追っかけ、3段目は二部合唱。最後の
 4段目はオブリガート風な二部合唱。小学生の二部合唱の導入
 の素晴らしい教材にもなると思います。

・「♪谷の流れに散り浮くもみじ 波にゆられて離れて寄って
   赤や黄色の色さまざまに 水の上にも織るにしき」
『もみじ』の1番の歌詞は、山を彩る『もみじ』を、2番は
 散って川を流れ行く『もみじ』を歌っています。唱歌の歌詞は
 小学生用という短い詩の世界で、風格があり的確な言葉をよく
 選び素晴らしいミクロコスモスを創り上げていると思います。
 この『もみじ』の詩が書かれた頃は、東京をちょっと離れれば
 この詩のような情景がここかしこで見られるとともに、素直に
 感動できる心の環境があったのかとも思われます。

・私が選ぶ四季の唱歌(小学校低中学年)
 春−春の小川(文部省唱歌)
 夏−海(林柳波作詞 井上武士作曲)
 秋−『もみじ』(文部省唱歌)
 冬−たきび(文部省唱歌) 

・私が選ぶ四季の唱歌(小学校高学年と中学生)
 春−花(滝廉太郎作曲)
 夏−夏の思い出(江間章子作詞 中田喜直作曲)
 秋−里の秋
 冬−冬の夜(?正確な曲名を忘れました)

・私が好きで自分の息子の子守唄にも歌った四季の唱歌を並べて
 みました。私には目の前に情景が浮かび、心を和ませてくれる
 いい曲ばかりです。クラシックもロックもいろいろ聞いてきた私
 にはディープ・パープルの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」も、
 モーッアルトの「交響曲40番」も、『もみじ』も名曲であると
 いう共通点はもちろんの事ですが、私にとっては等価な価値を
 持っています。

・『もみじ』に歌われる日本の秋。もう相当山奥や田舎に行かないと
 見られない景色かもしれません。しかし、『もみじ』を歌うと山の
 秋の渓流にたたずみ、紅葉の山々に見惚れる自分の姿が見えてきます。
 そして、秋の朝、朝礼台に立つ生徒会の6年生のお姉さんの指導のもと、
 大きな声で『もみじ』を歌う自分が遠く思い出されます。

 (302-2006/01/21記)

 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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