♯ヒコさん心の一曲−揺れるまなざし(小椋佳)


・小椋佳の「少しは私に愛をください」を初めて聞いた時には
 正直に言って「情けない歌だな〜」、「俺の事を歌っている
 のか?」の二つの感想(?)が、湧いた事を覚えております。
 マイナスインパクトではありましたが、耳には残りました。
 その後、小椋佳のプロフィール−東大出身で一流銀行勤め
 と結構どアップの写真を見た時に「なるほど」と勝手に納得
 した事を覚えております。
 小椋佳自身は、この曲について「よくわかって作った訳でなく、
 イメージで作った」と言う様な事を語っておりました。

・「俺たちの旅」、「シクラメンのかほり」、「さらば青春」、
 「夢芝居」、「めまい」そして『揺れるまなざし』。
 聞いたらどの曲もピーンと来る個性が漂う「小椋佳ワールド」
 です。「小椋佳ワールド」では、「現代人の満たされない想い」
 や「現代人の憧れ」を独特な言葉を使い、知的に表現している
 世界だと私は思います。決して美声とは言えない小椋佳の声
 は、元祖「癒し系」なのかも知れません。

・『揺れるまなざし』は、化粧品会社のアイシャドーのコマー
 シャルソングとして作曲されたと聞いております。
 アップされた女性の瞳のバックで流れるこの曲に、私はとても
 イメージを掻き立てられた記憶があり、小椋佳の数々のヒット
 曲の中でも「めまい」と並んで好きな曲の筆頭となっており
 ます。この曲であれば化粧品会社の担当者も「一発OK!」
 を出したのではないかと思います。

・「明日の朝を待ちきれず夜を舞う」
 ⇒男なら必ず経験した事がある、出会いの夜のときめき。
 「君の姿を追いかけて」
 ⇒夜の中、今すぐ飛び出して行きたい!
 「あのまさざし揺れて眠れないア〜ア〜」
 ⇒静かな夜に、心の中はときめきから、いつおさまるとも
  知れぬ嵐に変わってゆきます。
 突然やって来た恋は、無秩序に心をシェイクして行くので
 たまりません。もう彼女の姿、まなざししか浮かんでこない
 「ア〜心の夢遊病者となってゆ〜く〜〜」‥‥
 
・私が『揺れるまなざし』に惹かれるもう一つ理由に星勝と
 小野崎孝輔の編曲の素晴らしさがあります。彼らの編曲は
 「小椋佳ワールド」のバックを支える伴奏としてピッタリ
 だと思います。特に「めまい」の編曲は、ドビュシーの
 「夢」に通じる素晴らしさだと思います。

・最近は、街でモデルさながらの美人女性とすれちがう事が多く
 なりました。髪型といい、服のセンスといい、化粧といい
 「パーフェクトですね!」と言ってから、後をついて行きたく
 なります。(ストーカーではありません!)
 これを『揺れるまなざし』のせいだけとは言いませんが、
 「街に美術館ならぬ美人館が開館されている」みたいなので
 私はとても素晴らしいと思います。(たぶん男性の方々は
 みんなそう思っていると思いますが!)

 (312-2005/03/19記)

 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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