♯ヒコさん心の一曲−KOCORO(南波照間雅彦)


♪水色と悲しみつつ 憐れんでみても
 人は誰も 気付かぬふり 通りすぎる

・『KOCORO』は、高校時代に作った曲です。
 中学時代からのバンド仲間とのセッションで音にした
 のは大学時代でした。フォークギターの弾き語りに
 ガットギターの間奏というシンプルな編成でした。
 浪人もせず入った大学にもなれた夏の事です。

♪溶けてゆくのが わかるくらいに
 KOCOROは 人恋しさに 泣いている

・「漠然とした虚しさ」を抱えていたあの頃。
 「甘えの構造」という本を読んだのも、あの頃だったと
 思います。「自分は恵まれているんだ。甘ったれた事
 を言うな!」的に自分を叱っていました。

・本も映画も大ヒットしたハリーポッターシリーズに出てくる
 屋敷しもべの「トビー」。自分の頭を「トビーは悪い子!
 トビーは悪い子!」と言いながらタンスにぶつける。
 子供が見ているビデオの巻き戻しをお願いして、何度
 も見てしまうシーンです。次からは「お父さんの好きな
 トビーが出ているよ。」と子供が呼びに来ます。

♪KOCOROのすさみ様は 隠しきれずに
 見られは しまいかと 人混みを避けて

・「人恋しさに 泣いている」いるクセに「見られはしまいか
 と人混みを避けて」。
 矛盾した行動は解決に結びつきません。

♪今はもうすべての事に 興味を失い
 みんなも 僕の事 忘れかけてるけど

・「孤独のループ」は、解決を見出せず「思い込み分岐」で
 フラグが立ち、マイナスの世界にジャンプしました。
 「マイナス掛けるマイナスはプラス」の法則を信じて、
 「心の砂漠横断」へ旅立ちます。

♪もう僕はここから 去らなくていけない
 一目だけ 見てください 忘れ形見の
 僕の KOCORO

・太宰の「サヨナラだけが人生さ」が、「究極の真理」と思う程、
 馬鹿ではありませんが、「忘れ形見」を準備して明日へ背中
 を向けました。「63パーセント濃度の自殺願望」です。
 19歳の夏でした。

 (403-2005/09/24記)

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