♯ヒコさん心の一曲−きじむなあの歌(南波照間雅彦)


♪アカジラー  きじむなあ 赤い顔   きじむなあ
  グマーチュ  きじむなあ ちびすけさ きじむなあ
  ケラマの先まで 連れてって 連れてって
  大好きさ   きじむなあ 一番友達  きじむなあ

・「山之口獏賞」をとった「きじむなあ物語」は、船越義彰さんの作品です。
 沖縄戦の前の「きじむなあ」の生活、人間に恋する「きじむなあ」、沖縄
 戦で「きじむなあ」の仲間だけでなく、人間も助けようとして傷つく「きじむ
 なあ」の話をファンタジー調に描いた異色作です。

・一人芝居では、間好子おばあが、物語を全編ウチナーグチ(沖縄方言)
 で語りました。私は、BGM用に昔の曲や新曲を合わせて10曲準備
 しました。「観客が入ったホールで自分の音が響く」−こんな経験は、
 初めてでしたが、すごい感動でした。私は、「きじむなあ物語」を楽しく
 終わらせたいと考えて、『きじむなあの歌』を作詞・作曲し、子供達に
 歌ってもらって流しました。

♪アカガンター きじむなあ 赤い髪   きじむなあ
  ムンヌキさ  きじむなあ 妖精さ   きじむなあ
  お魚いっぱい 取ってきて 取ってきて 
  大好きさ   きじむなあ 一番友達  きじむなあ

・「妖怪?妖精?」
 沖縄方言の「ムンヌキ」は、「もののけ」の事だと言った人がいました。
 「もののけ姫」の「もののけ」です。「もののけ」が人を助ける(?)という
 のも変な話であり、やはり妖精でしょうか?実際「木の妖精」という呼び
 方をする人もいます。

・昔話の「きじむなあ」は、人間に幸せをもたらしたり、不幸をもたらしたり
 しますが、これは人間の方の態度による場合がほとんどです。昔話で
 ない話に、会社の後輩の先祖が「きじむなあ」と出会い、いっしょに遊ん
 だりした所、別れ際に「豊見城のXXXの土地を買っておけ」と言われた
 そうです。その人は、その言葉を信じ、荒野みたいな土地を買ったそう
 です。その後、その土地が高く売れてかなりのお金になったそうです。
 この話を聞いた時に、「きじむなあ」の存在をとても身近に感じました。

♪スラハーエン きじむなあ 空を行く  きじむなあ
  ウミハーエン きじむなあ 海を行く  きじむなあ
  ウチナーのヒーロー 跳んで行け 跳んで行け
  大好きさ   きじむなあ 一番友達  きじむなあ

・「きじむなあとお友達になりたいですか?」
 山原(やんばる)に小屋を作り、赤外線カメラまで使って「きじむなあ」を
 追う人。「きじむなあ」のディスプレーがあふれる飲み屋を作った人。
 もっと凄いのは前述の本物の「きじむなあ」に会った事のある人。
 「きじむなあとお友達になりたですか?」と聞かれたらどう答えますか?
 私ならまず「会ってみたい!」と答え、「友達になれるかどうかは、それ
 からですね。」と、答えると思います。実際に会うことになったら、放屁を
 しない様に腹の具合を良くしておく事が肝要ですね。

・私は、物心ついた頃から詩を作り、音楽を楽しんできました。残念ながら、
 プロになる程の才能には恵まれませんでしたが、数多くの作品は残して
 きました。年をとるにつれて仕事の忙しさもあり、こういった活動から遠ざ
 かっていました。ところが「きじむなあ物語」のBGMをやってから、また若い
 頃の様に創作意欲がコンコンと湧いてきて、下記のような作品を創ること
 ができました。これは、「きじむなあ」を大切な友達として、音楽を創った事
 に対しての「きじむなあ」の恩返しかな(?)と勝手に思っております。
 いっぺーにふぇーでーびる きじむなあさん

 2000年 4月 2日 詩集「ニヘーデービルウチナー」完成
 2001年 3月 2日 アルバム「きじむなあ物語」完成
            *劇の初演は2001年 3月 2日
 2001年 6月 4日 詩集「KOCORO」ホームページ公開 
 2002年 3月17日 アルバム「ニフェーデービルウチナー」完成
 2002年 7月13日 詩集「ST(Small Trip)」ホームページ公開 
 2002年 9月24日 アルバム「テンポはアンダンテ」完成
 2003年11月30日 アルバム「ぱいぱてぃろーま」完成
 2005年 1月29日 アルバム「トキおばぁの民宿へめんそーれ」完成
            *劇の初演は2005年 1月29日
 2005年 7月21日 詩集「中年オヤジの片想い」ホームページ公開 
 2005年 9月 4日 アルバム「中年オヤジの片想い」作成開始 

 『素人さんの割には頑張っているね!』と言われております。

 (405-2005/10/08記)

 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

BACK  INDEX  NEXT