♯ヒコさん心の一曲−アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア(ビートルズ)


・ビートルズのデビューアルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」
 (1963年発売)の第一曲目を飾る曲『アイ・ソー・ハー・
 スタンディング・ゼア』。
 デビュー前にポールが作曲した曲で、ドイツのハンブルグや
 リバプールの「キャバーン・クラブ」の本格デビュー前の
 ステージでも盛んに演奏されていた曲だと思われます。

♪ダンス・パーティーで一目惚れした17歳の女の子。
 ホールの反対側に立っている。勇気を出して、踊りに誘うと
 グッド・フィーリング。その子と一晩中踊り続けた。
 そして、二人は恋に落ちたのさ。
 デビューアルバムの出だし、とにかく乗りのいいストレートで
 ピュアなラブソングです。

・初期ロックンロールの大ヒット曲、ビル・ヘンリーとロケッツの
 「ラウンド・ クロック・ロック」や、エルビス・プレスリーの
 「ハウンド・ドック」とも違うニュー・サウンドの生まれた瞬間
 です。
 「もし現代にモーツアルトが生まれていたら、ビートルズと同じ
 事をやっただろう。」とビートルズの偉業を評した人がいました。
 ビートルズの聞く人の心を一発でとらえてはなさい魅力は、彼ら
 の才能の賜物だと思いますが、デビューしたての頃のビートルズ、
 初期のビートルズサウンドは、下積み時代に体で覚えた「お客に
 受ける曲や受ける方法」が結構前面に出ていると、私は思います。

・ポールのライブで、昔のロックン・ロールのみで構成されたステー
 ジを見た事がありました。
 はっきり言って私の知らない曲ばかりでした。ビートルズ以前の
 ロックン・ロール。スマッシュ・ヒットやヒット曲のB面なのだ
と思いますが、ビートルズが、ロックン・ロールバンドとしての
 力をつける為にコピーして、ステージで演奏した曲達なのでしょう。
 しかし、スゴイ(?)のは、どの曲もポールが乗り乗りで演奏して
 いたことです。

・そのライブのラストナンバーが『アイ・ソー・ハー・スタンディング
 ・ゼア』でした。知らない曲ばかりで、少々興味を失いかけていた
 時に、この曲イントロは、私の心を目覚めさしてくれると同時に、
 ビートルズが、その当時のヒット曲といかに一線を画していたのかを、
 はっきりわからせてくれる瞬間でもありました。

 (501-2006/11/03記)

 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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