♯ヒコさん心の一曲−ユー・リアリー・ゴッタ・ホールド・オン・ミー(ビートルズ)


♪お前を好きじゃないけど お前を愛している
 ‥‥
 お前を欲しくはないけど お前が必要だ
 ‥‥
 お前から離れたい でも立ち去れない俺
 気がつくとお前のことばかり考えている
 お前が俺の心をガッチリつかんで離さないのさ

・この『ユー・リアリー・ゴッタ・ホールド・オン・ミー』は、
 ビートルズのセカンドアルバム「ウィズ・ザ・ビートルズ」
 (1963年発売)の10曲目の曲です。タイトルは、
 「お前が俺の心をガッチリつかんで離さない」というくらい
 の意味ですが、曲は、ビートルズのオリジナルではなく、
 スモーキー・ロビンソンとミラクルズが、1962年に放った
 ヒット曲です。ちなみにピアノは、ビートルズの名プロデュー
 サー、ジョージ・マーティンです。

・「♪お前を好きじゃないけど お前を愛している」で始まる、
 このアンビバレンツで自己矛盾な歌詞。好きですな〜。
 アンビバレンツは、辞書的には「同一の対象に対して全く
 相反する感情が共存する事。両面価値。」となります。
 いわゆる思春期、「天使のハンマー」にガツンと打たれ、
 好きになってしまった彼女。彼女なしには、「日も夜も明け
 ない」、「地球も回らない(実際は、回っているけど)」、
 「眠れないベットでギュッと閉じたマブタには、ミニスカート
 制服の彼女。そこへ、いたずらな春風が、彼女のスカートを
 パラッと‥‥」(失礼しました。)
 
・そして、メロディー。投げやりで、ブルージーで、この詩に
 ピッタリで。好きですな〜。
 サビの「Hold me」「Hold me」「Hold me」「Hold me」の4回
 繰り返し。ああ切ない。私も思春期の片思いを、思い出します。
 しかし、思春期の「天使のハンマー」は、散弾銃の様に本能的
 に発射され、わけもわからず悶々とした夜を、いく夜過ごした
 ことか。スポーツで汗を流すくらいでは、根本的解決とならず、
 「ジキルとハイド氏」よろしく「淫乱夢想少年とスポーツ少年」
 の間を、振り子の様にさまよいました。

・大昔のTV番組のように「これが青春だ!」と、言い切れて、
 本人も「当たり前田のクラッカー」と言えればいいのですが。
 「クラッカー」で思い出しましたが、「ストーカー」。
 私の思春期に、「ストーカー」という言葉は、ありませんでし
 たが、彼女の家のまわりを自転車でグルグル回るのは、今で言
 えば「ストーカー」まがいの行為というのでしょうか??
 電話をしたら、彼女のお父さんが出て、怒鳴られて電話を切ら
 れる。「ガァ〜ン!ショック!」‥‥

・しかし、これくらいで目が覚めないのが、思春期の強さと怖さ
 でしょうか?別のアタック方法を考える。これも「ストーカー」
 まがいの行為というのでしょうか?本人は、まわりが考えている
 より、純粋な恋心に酔っているのですが。「あ〜ぁ大人は、イヤ!
 それ以上に彼女はわかってくれない。」ですね。
 しかし、彼女のお父さんの気持ち、痛いほどわかる歳と、私も
 なりました。
 注)「当たり前田のクラッカー」−相当古いTV番組「てな
 もんや三度笠」で、藤田まこと氏が放つお決まりのコマーシャル
 フレーズです。

 (504-2006/11/24記)

 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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