♯ヒコさん心の一曲−ア・ハード・デイズ・ナイト(ビートルズ)
・ビートルズ初主演映画のサウンド・トラック・アルバムが、
「ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!」(1964
年発売)です。そして、1曲目がタイトル・ソングの『ア・
ハード・デイズ・ナイト』です。
その頃のビートルズは、2月のアメリカ公演大成功、エド・
サリバン・ショー出演。そして、4月4日には「全米チャート
1位〜5位までを独占」という快挙を成し遂げていました。
♪つらい一日だった
犬のように働きずめだった
つらい一日だった
眠りたいよ 丸太にでもなったように
でも 君が待つ家に帰れば
君があれこれと世話を焼いてくれて
正気に戻っていけるのさ
・終わりなく続く巡業の旅、超有名人となってしまった四人組は、
身の安全の為、ホテルに缶詰め状態。何千人というファンの叫び声
に終始するコンサート会場。そこでは、自分達の演奏する音もかき
消されてゆく。
「ファンは、本当に僕達の音楽を聞きたくて来ているのか?」
「これじゃ、僕達の演奏は下手になる一方だ!」と、ドラムの
リンゴ・スターは疑問に思います。そういった状況で、ポツリと
リンゴが言った『ア・ハード・デイズ・ナイト』をジョンは聞き
逃さず、タイトル曲として作り上げてしまいます。
『ア・ハード・デイズ・ナイト』という表現は、厳密な英語文法
ではクエスチョンマークが付くそうですが「言いたい意味はわかる」
ので、英国式ジョークの扱いか(?)「そのまま使おう!」という
事になったそうです。
・「ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!」が、公開される
と日本も含め、全世界の映画館で、破損事故が多発しました。
破損した箇所は、映画のスクリーン。映画を見ているうちに、映画
と現実の区別がつかなくなった(?)ファンがスクリーンに殺到して
スクリーンを破ってしまうのです。映画館のあのドでかいスクリーン
が、いくらするかわかりませんが、映画館にとっては、エライ損害
だったと思います。
・「ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!」では、一つの出会
いがありました。リード・ギターのジョージ・ハリスンと、その後、
妻となるパティー・ボンドとの出会いです。
ビートルズと同じ列車に乗り合わせた女の子四人組の一人が、パティー・
ボンドでした。この女の子四人組も、ビートルズを追っかけます。この
アルバムの二曲目「恋する二人」の貨物室内での演奏シーンで、鉄格子
の間から手を出してビートルズに触ろうとする女の子が、パティー・
ボンドです。
・ジョージとギターの神様エリック・クラプトンは、親友です。
クラプトンは、ジョージの妻パティーにほのかな恋心を寄せていました。
細かい経緯はわかりませんが、パティーは、クラプトンの元へ走ります。
その夜の事を歌ったのが、クラプトンの名曲「ワァッタ・ワンダフル・
ナイト」であると言われています。
しかし、二人の仲は、長くは続きませんでした。
・私は、ビートルズ解散後かなりたってから実現したジョージの日本公演
を見に行きました。このコンサートは、ダブルでお得でした。
なぜならば、エリック・クラプトンと共演だったからです。ジョージの
名曲も聞けたし、「テャーズ・イン・ヘブン」を始めクラプトンの名曲
も聞けたからです。
後から知ったのですが、この世界ツアーは、クラプトンが、あまり乗り
気でないジョージを誘う形で実現したそうです。
二人の友情は、パティーの事を乗り越えるくらい強いものと知り、私は
えらく感動した事を覚えています。
(505-2006/12/02記)
*著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。