♯ヒコさん心の一曲−ユー・キャント・ドゥ・ザット(ビートルズ)


・面白いイントロとカウベルがぴったりの『ユー・キャント・
 ドゥ・ザット』は、ビートルズ初主演映画のサウンド・トラック
 ・アルバム「ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!」
 (1964年発売)の12曲目です。
 しかし、映画の中で『ユー・キャント・ドゥ・ザット』は、
 歌われていません。このアルバムのA面(CDで言うと7曲目
 まで)が、映画で使われました。B面は、映画では使われません
 でしたが、すべてビートルズのオリジナルです。B面は、A面
 ほどの華やかさはありませんが、ビートルズの新しい曲作りへ
 の挑戦が強く感じられます。

・ポール・マッカートニーとウィングスのコンサートで「あれ?
 聞いたことあるメロディーだな〜」と思ったら、このアルバム
 のB面10曲目の「今日の誓い」でした。
 ビートルズ解散直後、数年の間、ポール・マッカートニーは、
 ビートルズの曲をほとんど歌いませんでした。しかし、ある時
 「ふっきれたのか?」自作のビートルズナンバーをコンサート
 で歌うようになりました。私が見た日本公演でも「ヘイ・ジュ
 ード」、「レット・イット・ビー」、そしてアルバム「アビイ・
 ロード」のB面メドレーやギターバトルもやってくれて−
 ファンには涙もの・サービスコンサートでした。
 
・『ユー・キャント・ドゥ・ザット』は、ジョンの曲で、ボーカル
 もジョンです。「お前はアレをやるなよ」のアレとは⇒
 「別の男と口をきくな!」です。たぶん、彼女を狙っている
 特定な別の奴のことだと思います。「ジェラシー」ですね。
 曲の頭から最後まで、「ジェラシー」と「彼女への愛」を、
 激しい口調で歌いきる、ある意味「すごい曲です」。
 また、ジョンの歌い方が、怒っているようでもあり、曲調を
 よく表しています。

♪お前が怒ろう何しようと
 お前に言っておきたい事がある
 あいつと二度と口をきくな
 いいな!
 
 今度あいつと話している所を
 見つけたら ただじゃおかないゾ!
 前にも言っただろう
 そんな事するなって(=『ユー・キャント・ドゥ・ザット』)
 
・アルバム「ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!」を聞
 き始めの頃は、タイトル曲や「恋する二人」、「アンド・アイ・
 ラブ・ハー」や、映画のエンディング曲「キャント・バイ・ミー・
 ラブ」ばかりに耳が行って、B面は、ちょっと退屈でした。しかし、
 アメリカ公演のビデオやDVDの『ユー・キャント・ドゥ・ザット』
 の演奏を聞いて「これは、隠れた名曲ヤ!」と開眼しました。

・カウベルとは、その名の通り「牛の首につける大きな鈴」の事です。
 これをドラムに水平に固定して叩くと「カン!カン!」と、よく響く
 音がしますが、使い方を間違えると曲をぶち壊す結果となります。
 私は、カウベル失敗作を何曲か聞いた事があります。
 しかし、『ユー・キャント・ドゥ・ザット』は、ピッタリ・マッチ
 のベリーグッドです。私は、この曲に「カウベル賞」をあげたいと
 考えております。

 (506-2006/12/09記)

 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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