♯ヒコさん心の一曲−リボリューション(ビートルズ)


・『リボリューション』=「革命」。
 何と言うタイトルのロックでしょう。
 ロック以外では、クラシックに「革命」という曲が
 あります。ピアノの詩人ショパンの「革命」です。
 祖国ポーランドの革命軍が、ロシアに鎮圧されたこと
 を聞いた時の激情そのままに創ったのが、ショパンの
 「革命」だと言われています。

・『リボリューション』には、何種類かのバージョン
 がありますが、曲想を得たのは1986年のインド
 滞在中と言われています。ですから「20世紀最大
 実験の失敗」とも言われたソビエト連邦崩壊前です。
 ビートルズは、色分けすれば自由主義陣営イギリス
 生まれです。自由主義陣営での革命とは「社会主義
 革命」。『リボリューション』はそれを先導する歌?
 それではこの曲は、危険視されて販売禁止や放送禁止
 なったの?いいえ、なりませんでした。

♪革命が必要だって 君は言うのかい?
 そりゃ 誰だってこの社会を変えたいのさ
 革命は発展につながるって 君は言うのかい?
 そりゃ 誰だって 住みよい社会を築きたいのさ
 だけど 何でも壊せばいいなんて考えには
 僕は 賛成できないね
 いいかい 世の中は少しずつだけど
 いい方向に向かっているんだよ

・歌詞の内容を知らず『リボリューション』=「革命」
 と、題名だけ聞くとちょっと引いてしまいます。
 もし、「革命という題名の歌を作れ!」と言われても
 私には無理です。
 しかし、ジョンは違います!「革命」とヨツに組んで、
 大きな疑問符を歌い込んでいます。

・ビートルズ解散後、「自由の国 アメリカ」へ渡り、
 ヨーコとともに反戦や平和運動に大きな影響力を持つ
 ようになったジョン。
 冷戦時代のアメリカ情報機関は、ジョンを危険分子と
 見なし、プライベートまで調査したり、いろいろな
 圧力をかけてきました。
 「自由」と「革命」。
 「♪何でも壊せばいいなんて考えには 僕は賛成でき
 ないね」と歌ったジョンが、射殺されたのも「自由の国 
 アメリカ」でした。
 この皮肉で割り切れない悔しさを、私は一生持ち続ける
 だろうと思っています。

 (534-2007/6/23記)

 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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