♯ヒコさん心の一曲−アメリカ(S&G)
・「自由の国アメリカ」、「アメリカン・ドリーム」、「人種の
るつぼアメリカ」、「強いアメリカ」、「世界の警察官アメリカ」、
「弱いアメリカ」、「病めるアメリカ」‥‥
『いったいどれが本当のアメリカなのだろう?』
「♪To look for America(アメリカを探す為に)」アメリカ大陸
横断バスに乗り、旅に出る若い二人。ポールとキャシー。
ポールにとって女神のような超越的存在の、あのキャシーです。
・アメリカで起きた事件の映像です。
パトカーの音が鳴り響くアメリカの夜、カメラが近づいていくと、
暗闇に浮かび上がってきたのは、うつろな目の黒人青年です。
事件の衝撃でうつろなのか?薬物か何かでうつろなのか?
「病めるアメリカ」を題材としたドキュメンタリーの挿入歌
だったのか?『アメリカ』のミュージック・ビデオだったか?
もう定かではありませんが、
『アメリカ』の中間部を聞くとその青年の目を思い出します。
♪二人 愛し合い
未来を一つにしよう
大丈夫さ 必要な物はある
このバッグの中に
それから タバコ1ケースと
ワーグナーさんのパイも買って
さぁ!出発だ
アメリカを見つける旅へ
‥‥
キャシー、
僕は自信を失ってしまったよ
僕は、この苦しさと虚しさに、
もう耐えられないんだ
そして ニュージャージー・ターンパイクに
集まる車の数の多さ
そうか!みんな僕たちと同じ
アメリカを見つける旅に来ているのだ
アメリカを見つける旅に来ているのだ
・ダスティン・ホフマン主演の映画「真夜中のカウボーイ」にも
アメリカ大陸横断バスが出てきます。
ニューヨークで一旗挙げようと、大陸横断バスで田舎から
やって来た主人公。有閑マダムのおもちやにされる日々。
そんな中出会うのは、ダスティン・ホフマン演じるホームレス。
ホームレスとの触れ合いの中、彼の夢を叶える決心をします。
そして、フロリダ行き大陸横断バスの中 彼の最後を看取る事
となります。
・「真夜中のカウボーイ」は、「アメリカン・ドリームの一つの
結末」を描き、「もうそういう時代じゃないんだ」と言っている
ように、私には思えました。
ビバリーヒルズに豪邸が建ち、高価で最新の調度品に囲まれて
いても、真っ暗なベットにうつ病でうずくまる日々だとしたら。
エルビス・プレスリーのドキュメンタリーで「エルビスはテレビ
を毎日のように銃で撃って壊していた!」は関係者の証言です。
・「♪All come to look for America(みんな アメリカを探す為に
集まってきてるんだ)」
でも 『いったいどれが本当のアメリカなのだろう?』
私なら「どれもがアメリカ、多面体アメリカの姿だ。」と答えます。
「自由の国アメリカ」は、「自由の解釈が人それぞれ違い、合法で
あればそのどれもが認められる国」、「世界平和を希求」、「自己
欲望を充足」等。でも現実の答えは「自分の身は自分で守れ!」。
日本のアメリカ化。良い面も悪い面もアメリカ化して来ています。
宗教のバックボーンも弱い日本人にとって、このアメリカ化をどう
乗り越えて、日本人の本質に合致した未来を切り開けるかどうか。
今、子供を育てている我々の世代に問われるところだと思います。
(607-2007/8/12記)
*著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。