♯ヒコさん心の一曲−コンドルは飛んで行く(S&G)


・「マニア向け民族音楽を、口当たり良くして大ヒット!」
 『コンドルは飛んで行く』は、そのパターンの代表曲です。
 昔、アンデスの民族音楽は、ペルー以外では民族音楽学者
 や民族音楽ファンぐらいにしか知られていませんでした。
 コンドルは、アンデス文明では神の使いとして扱われて
 いました。ですからポピュラーな一曲としてペルーでは、
 昔から有名だったようです。

・ポール・サイモンの凄さは、まずこの曲を見つけた出した
 事だと思います。音楽の本質をとらえるアンテナをはり、
 「見事にキャッチした」という感じです。
 次に凄いのは、原曲の持ち味を保ちつつ、現代人にわかり
 やすい歌詞をつけて、世に送り出した事です。
 これは一つの民族音楽を世界に広めただけでなく、現在の
 「ワールド・ミュージックというジャンルを作るきっかけ
 になった事件」だと私は思っています。

♪カタツムリになるくらいなら 
 スズメのほうがいい
 そうだとも
 もし 選ぶとしたら
 そのほうがずっーといい

 クギになるくらいなら 
 ハンマーのほうがいい
 そうだとも
 もし 選ぶとしたら
 そのほうがずっーといい

・「あなたはどっちがいい?」とポールが聞いています。
 カタツムリとスズメ、クギとハンマー。
 「自分は、どっちだろう?」⇒「カタツムリかな?」
 「どっちが得だろう?」⇒「ハンマーかな?」
 しかしこれは、歌詞であり、言葉遊びの世界ですから、
 「私は、どちらも選択しない!なぜなら私は、今まで
 人間として生きてきて、これからも人間として生きて
 いくからだ。」と、答えれば良いと私は思います。

・「人生の選択」は「将来を、場合によっては生死を分
 ける事」にもなります。
 しかし、ふつうの人生の中で「人生の選択」の場面は、
 そう多くはありません。毎日「小さな選択」はあります
 が、それをパターン化する力を人間は持っています。
 たくさんの「小さな選択」を練習して、ここぞという
 「人生の選択」の時に「自分らしい答、後悔しない答が
 出せれば上等!」と私は思います。
 両方100%を満たす答えを出すことは、結構難しい
 ので、その割合も「小さな選択」で練習しておいた方が
 良いかと思います。
 
 (609-2007/8/25記)

 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

BACK  INDEX  NEXT