♯ヒコさん心の一曲−愛のプレリュード(カーペンターズ)


・「あ〜昨日死ねばよかった!」、「絶対今日死のう!」と
 自殺願望に捕らわれた人が、何かのキッカケで自殺を思い
 止まる事があります。
 それは、人とのふれあい、芸術、反面教師 等 人それぞれ
 ですが、ある音楽を聞いて思い止まる事も結構あるようです。
 この『愛のプレリュード』も、そういう素晴らしい事件を
 生んだ曲であるとカーペンターズ自身が語っていました。

・自分の創った音楽が、人の心を暖めるだけでなく、その命
 さえ救う。アーティストとしてこんな嬉しい事はないのでは
 ないでしょうか。
 1970年代、カーペンターズ全盛の頃、アメリカの家庭
 には、カーペンターズのアルバムが必ず1枚はあると言われ
 ました。それくらいカーペンターズの音楽は、アメリカ、
 そして世界中で受け入れられていたのです。

♪二人の人生は 今始まったばかり
 白いレースと誓いの言葉
 幸せのキスを交わし
 旅立つ二人
 二人の人生は 今始まったの

 ‥‥

 二人で目指す新しい地平線
 注意深く道をたどる
 二人で語り合い
 二人の日々を生きてゆくの
 
・『愛のプレリュード』の原題は「WE'VE ONLY JUST BEGUN」
 です。まさに「♪二人の人生は 今始まったばかり」です。
 これをそのまま邦題にすると、日本人にはピンとこないばかり
 でなく、ヒットも望めません。そこで担当者の方が、知恵を
 絞って(?)考え出した邦題が『愛のプレリュード』です。
 「プレリュード」とは、前奏曲という意味ですが、担当者
 さんは、「始まり」からインスピレーションを受けてこの
 言葉を選択したのではないかと思います。
 日本人にもキャッチーで、バッチグーな邦題だと思います。

・「人生は一度きり」だけど「人生は何度でもやり直せる」。
 「禍福はあざなえる縄のごとし」、「七転び八起き」等の
 先人が残した「諦めるな!」、「自分に負けるな!」の
 素晴らしい言葉。でも渦中の人には、なかなか思い浮かば
 ない事が多いです。渦中から一時でも離れ、自分の置かれて
 いる状況を客観的に見れれば、活路も開けるのですが。
 この『愛のプレリュード』のように、その一時を生み出す
 トリガーとなった曲は「幸せの星のもとに生まれた曲」だと、
 私は思います。

 (703-2007/11/03記)

 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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