♯ヒコさん心の一曲−海よ(中島みゆき)


・「海が泣く」
 海が泣くのです。
 「ドドッ」と 海が泣くのです。
 函館から電車に乗って、
 十勝半島の根元を抜けた時、
 厚岸(あっけし)の海が拡がりました。
 北海道 四月の海です。

◎白い朝
 白い海
 車窓に長々横たわり
 
・その時 メモした言葉です。
 波は 白く
 海は 白勝ちの青でした。
 波音は 電車の音に消され
 生きているのは 海鳥だけに
 見えました
◎しっぽに黄折り紙
 青い海かすめ
 海鳥が行く

・「海が呼ぶ」
 海が呼ぶのです。 
 中島みゆきの『海よ』は、
 明るく親しみやすいメロディーです。
 詞は−「海鳴りは 悲しい声で 私呼ぶ」−
 まさに中島みゆき「海シリーズ」第1作目です。

◎海は
 灰泥色に澱みながら
 その内なる気を
 許したりしない
 決して
 朝もやの中
 カモメのくちばしだけが
 黄色い

・これもその時のメモです。
 今読むと「断定的な言い方」が、北海道の方々に
 失礼で申し訳ないです。
 後年、司馬遼太郎の「菜の花の沖」を読んだ時、
 北海道の海の厳しさが、頭の中に渦巻きました。
 それは、あの厚岸の百倍くらいの激しさでした。
 
 (802-2008/3/15記)

 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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