♯ヒコさん心の一曲−肝にかかてぃ(チムにかかてぃ)(りんけんバンド)
♪寄ゆる年如に <ユゆるトュシグトゥに>
寄たる年如に <ユたるトュシグトゥに>
変わる顔やてぃん <カわるカオやてぃん>
志情どぅたぬむ <シナサケどぅたぬむ>
いちまでぃん 忘しららん <いちまでぃん ワしららん>
忘しららん事ぬ 肝にかかてぃ <ワしららんクトゥぬ チムにかかてぃ>
◎これから年をとるように
これまで年をとったように
人の顔も変わっていく
だから心が大切である
だれにも
忘れられない事が心の片すみにある
・何かの弾みに、昔同じ時を過ごした人や、昔の思い出が心によみがえる事があります。
それは、部活でいっしょだった仲間だったり、昔つきあっていた人だったりします。
「あの人はどうしているだろう?」「健やかだろうか?」「幸せだろうか?」‥‥
馬鹿もいっしょにやった仲間、一言が足りず別れてしまったあの人が『肝にかかてぃ』です。
・「♪これから年をとるように これまで年をとったように」、時の流れは一方通行です。
「もう終わった事」、「埃をかぶった思い出」なのに、心は不思議な動きをします。
「一期一会」。一つ一つの出会いを大切にしながら生きる事はとても大切な事ですが、
すべての出会った人を、同じ様に大切にし続ける事は、不可能な事だと言わざるおえません。
♪いちぬ世になてぃん <いちぬユになてぃん>
変わる事ねさみ <カわるクトゥねさみ>
落ちてぃ枯りらわん <ウちてぃカりらわん>
松ぬ葉ぬぐとぅに <マチぬハァぬぐとぅに>
いちまでぃん いちまでぃん <いちまでぃん いちまでぃん>
変わる事ねさみ いちまでぃん互に <カわるクトゥねさみ いちまでぃんタゲに>
◎いくら年月が経ても
変わることはない
松の葉は枯れて落ちても
二つの葉に離れない
いつまでも いつまでも
松の葉のように二人の心は変わらない
・「♪かってそこで同じ時を過ごした恋人や友人 亡くなった人 元気でいる人」に対して、
「♪みんな 僕の人生で愛した人達だ(In My Life I've Loved Them All)」と、ジョンは歌います。
私は『肝にかかてぃ』と、ビートルズの「イン・マイ・ライフ」に共通の優しさを感じます。
「♪志情どぅたぬむ(だから心が大切である)」に、同じ境地、同じ優しさの響きを感じます。
・『肝にかかてぃ』は、りんけんバンドのファーストアルバム「ARIGATOU」のラストナンバーです。
聞く人の心をなごませる優しいバラード調のこの曲は、作詞・作曲とも、照屋 林賢です。
「♪変わる事ねさみ いちまでぃん互に」は、昔から変わらぬ人々の切ない願いなのですが、
「人の心は哀しいもの」で、自分の心の方が変わってしまい、人との別れを生み出したりします。
(1007-2010/5/15記)
*著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。