♯ヒコさん心の一曲−ムーチーのころ(伊波 智恵子)


♪月桃の葉末 ふるわせて
 ムーチー寒さの 風がふく  <ムーチービーサー>
 ほほを真赤に 染めながら
 サンニン取りに 行きました 

・「沖縄の冬も、結構寒いんですよ」と言うと、天気予報で沖縄の
 気温を知る本土の人は信じないどころか、嘘つき呼ばわりです。
 バイク通勤者への「ムーチー寒さ」の風の寒いこと寒いこと。
 まさに「♪ほほを真赤に 染めながら」の出勤姿なのですが。

・「♪ムーチー寒さ」とは「ムーチー(餅)を作る(旧12月8日)
 頃の寒さ」という意味で、1月の下旬から2月上旬に当ります。
 沖縄のムーチーは、もち米を水で練って月桃の葉に包み、蒸します。
 月桃(サンニン)の香りのムーチーは、沖縄の冬の風物詩です。

・普久原メロディー「遊び仲風」と『ムーチーのころ』の共通点は?
 「両方とも歌の出だしが勝負の曲だ!」と、私は思います。
 歌の頭の長い息使いに、歌手の技量が如実に現れます。
 歌の出だしで、曲の命もヒットするかどうかもを決まると思います。
 
・「遊び仲風」:一音目からゾクゾクする山里ゆき子の出だし。
 「女の色気」ムンムンの出だしと間のとり方、官能的です。
 『ムーチーのころ』:素直でのびのある伊波 智恵子の出だし。
 ビブラート無しのストレートな出だしは、技巧派です。

・私を「ヒージャーパーティー」(山羊づくしの食事会)に
 誘ってくれたおじさんは、「他にもあるぞ」と、 
 「ワァー殺し寒さ(クルシービーサー)」を、教えてくれました。
 それは「正月料理用のワァー(豚)を殺す頃の寒さ」だそうです。

 (1011-2009/7/25記)

 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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