♯ヒコさん心の一曲−ハイサイおじさん(喜名昌吉)


♪「ハイサイおじさん ハイサイおじさん ユウビの三合ビンぐぁ ぬくとんな〜」で始まる
 「ハイサイおじさん」は、喜納昌吉の代表曲であると共に琉球ポップスの古典的名作
 です。「ハイサイ」とは、「こんにちわ」くらいの意味ですが、ハワイのアロハみたいなもの
 (?)という人もいます。ちなみ女性が言う場合は、「ハイタイおじさん」となります。

♭「ハイサイおじさん」は、主人公とおじさんの掛け合いを歌ったものですが、例えば
 僕「おじさんの禿げは大きいですね」 おじさん「禿げは頭のいい証拠、俺の祖先は、
 みんな禿げていて優秀だったよ」 僕「そう言うならば、僕も整形してたくさん禿げを作
 ろうかな?」という調子です。

♯喜納昌吉は、「ハイサイおじさん」を高校生の時、授業中に作った(曲想がわいた)と
 言っています。その後、「歌詞が下品」だ何だと沖縄民謡界から総スカンされながらも売
 れに売れました。本土では、伝説のロックバンド「はっぴいえんど」の細野晴臣が取り上げ
 たりして「沖縄に喜納昌吉有!」となり、現在のポジションに至っています。

♭喜納昌吉を書いた本には、「ハイサイおじさん」には、モデルがいたと書かれています。
 その人は、戦前は校長まで勤めた上げた人ですが、戦後おかしくなってしまい奥さんと子供
 の家庭も崩壊してしまい、酒びたりになったとの事でした。そのおじさんが喜納家にも遊びに
 来たりしていたそうですが、心やさしい昌吉少年は、おじさんの話相手となり、その会話をベ
 ースに「ハイサイおじさん」が生まれたと言うのです。

♯「ハイサイおじさん」もとても乗りが良くて好きですが、私は、喜納昌吉の作ったコマーシャ
 ルソングの「レッドおじさん」も好きです。「レッド」とは、サントリーレッドの事です。『沖縄では、
 安くて強い酒が売れると見たサントリーが、サントリーレッドのコマーシャルソングを喜納昌吉
 に作らせて売り出そうとしたのです。』(私の仮説です)しかしながら、外国から安い洋酒が手
 に入る沖縄では、サントリーも苦戦したのではないでしょうか?

♭「レッドおじさん」は、標準語の歌詞で「空をごらんよ 太陽が真っ赤〜」という感じでした。
 映像は、夕焼けの中、サバニ(沖縄の漁師が使う小型船)に乗り、港に帰る海人(うみんちゅ
 =漁師の事)でした。今思い出してもとても懐かしいコマーシャルです。

 (1018-2002/03/16記)

 *敬称は略してあります。
 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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