♯ヒコさん心の一曲−じんじん(沖縄本島わらべうた)


♪じん じん じん じん
 酒屋ぬ 水喰ゎてぃ  <サカヤヌ ミジクヮティ>
 落てぃりよー じん じん  <ウティリヨー>
 下がりよー じん じん  <サガリヨー>

♪ほたる ほたる
 酒屋の水喰うて
 落ちろよ ほたる
 下がって来いよ ほたる 

・『じんじん』は、本土の「♪ほ ほ ほたる来い」の、十倍
 くらいのスピードの曲です。
 「ハイサイおじさん」で有名な喜納昌吉とチャンプルーズの
 『じんじん』は、もっと速いロックで歌われます。 

・『じんじん』の一番は「酒屋の水」、ニ番は「壷屋村の水」。
 本土の「♪あっちの水は苦いぞ こっちの水は甘いぞ」の様に
 おいしい水の名前を上げて、ほたるを誘います。
 那覇市の真ん中を流れる久茂川の水で誘う歌詞もあります。

・今の久茂川で、ほたるを見かける事はありません。
 三十年くらい昔ですが、首里のお城跡でほたるを見ました。
 弁財天堂の池のまわりを淡い小さな光が、舞っていました。
 それは、静かな古都の夜に彩りと風情を添えていました。

・「清流の名所にほたるを戻そう」という運動が、盛んです。
 また「運動が成功した」というニュースも、聞かれます。
 子供たちとほたるを見る大人の顔は、どこか誇らしげです。
 川は澄み、ほたるは戻り、心にも清流が流れるような話です。

・「じん」が二つ続くと「ほたる」、では「じん」一つでは?
 答えは、「じん(銭)」。沖縄方言でお金の事です。
 「じん持っちゃー」(お金持ち)という様に使います。
 今の世の中で、ほたるは「空飛ぶお金」かもしれませんね。

 (911-2008/12/13記)

 *わらべうた、子守唄の歌詞は、地域で若干違う場合もあります。
 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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