♯ヒコさん心の一曲−あっとーめーさい(沖縄本島わらべうた)


♪あっとーめーさい あっとーめー 
 うふ餅 やとぅ餅  <ウフムチ ヤトゥムチ>
 うたびみそーり あっとーめー 
 やんぬくぬや
 馬ぐゎやらわん  <ンマグヮヤラワン>
 牛ぐゎやらわん  <ウシグヮヤラワン>
 うさぎやびら
 タリ タリ タリ 

♪お月さま お月さま 
 大きな餅 もっと大きな餅 
 下さいませ お月さま 
 来年の今夜
 子馬でも
 子牛でも
 あげましょ
 ねえ ねえ ねえ

・「毎日、天からお餅が降ってくる」−「天の恵み」です。
 「ありがとうお月さま」−「日々の糧」を喜ぶ男女。
 「もし、明日、天からお餅が降ってこなかったら?」
 天からのお餅を貯えた途端、餅は降ってこなくなりました。
 
・(貯える為に)「♪もっと大きな餅 下さいませ お月さま」
 天は「貯える」知恵を、独り立ちの頃合いとみたのでしょう。
 もうどんなに願っても、餅は降ってきませんでした。
 その男女から、沖縄の先祖が生まれたという伝説です。

・これは、沖縄北部、本部(もとぶ)半島の付け根にある
 古宇利(こうり)島に伝わる、沖縄の先祖伝説です。
 こういった先祖伝説は、旧約聖書の時代にもあります。
 むこうでは、餅は、ナン(パンの元祖)に変わります。

♪あっとーめーさい あっとーめー 
 うんじょーまーかい めんせーがー 
 にしぬ海かい 蟹ぐぅとぅいがる  <ガニグヮトゥイガル>
 めんせーるい
 タリ タリ タリ 

♪お月さま お月さま 
 あなたはどこにお出かけですか 
 にしの海に小さい蟹取りに
 お出掛けですか
 ねえ ねえ ねえ 

・これは『あっとーめーさい』の別の歌詞です。
 お月さまを敬いつつ「♪どこにお出かけですか」と聞く。
 「夕飯にする蟹を採りにお出掛けですか?お月さま」
 子供たちの歌声に、ニッコリされたお月さまでした。 

 (918-2009/2/1記)

 *わらべうた、子守唄の歌詞は、地域で若干違う場合もあります。
 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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