♯ヒコさん心の一曲−こねまぬ名や(八重山諸島わらべうた)
♪こねまぬ名や のーでど たぼらる
松金ぬ名ど たぼられる
たーなど たーなど 松金たぼらる
う主まいぬ 名ど 松金たぼらる
スッタラ スッタラ 松金たぼられ
ホーイ ホーイ ホーヨーヨー
♪坊やの名前は なんと たまわりましたか
松金という名を たまわりました
どなたの どなたの 松金をたまわりました
おじいさんの名前の 松金をたまわりました
スッタラ スッタラ 松金をたまわったのです
ホーイ ホーイ ホーヨーヨー
・子供の名前を、どうつけるか?
ミドルネームもあるせいか、外国では「おじいさんの名前」もありますが、
日本では、同姓同名が発生する可能性が高いので、馴染みにくい習慣です。
でも『こねまぬ名や』の頃には、「おじいさんの名前」もあった様です。
・沖縄では、今でも同じ苗字の家が、大半をしめる村がたくさんあります。
苗字が同じなので、同姓同名もよく発生したので、対策として、
苗字の前に屋号をつけて、屋号込みでその人の名前を覚えました。
「上の屋(屋号)の大城家の息子の家康」という感じです。
・また、同じ門中(むんちゅう)なら、名前に共通文字を使う習慣もあります。
ですから、大城家では「家」をとり、孫は家光、ひ孫は家綱などとなります。
村の集まりでは「上の屋の大城家康の、ひ孫の家綱です。」と自己紹介すると、
初対面でも、家族構成までわかり、村の人には分かり易い自己紹介となります。
・『こねまぬ名や』は、子供の命名に関する大人の会話を歌にしています。
その当時「松金」という名前は、ポピュラーだったのでしょうか、
「♪どなたの どなたの 松金をたまわりました」と、聞かれたので、
「♪おじいさんの名前の 松金を‥」と、ちょっと自慢げに答えています。
(932-2009/5/9記)
*わらべうた、子守唄の歌詞は、地域で若干違う場合もあります。
*著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。