♯ヒコさん心の一曲−かまどぅーぐゎーが ちょーせー(沖縄本島わたべうた)
♪かまどぅーぐゎーが ちょーせー
むぬ入ってい くぃーれー
まかいやねーらん
隣んじ かてぃくば
雨降ってぃ 行からん
傘かんてぃ 行け
まじむんぬ立ちょん
棒持ってぃうーれー
うじてぃ ならんさ
♪カマドゥーちゃんが来ているよ
御飯をあげなさい
御椀がないよ
お隣で借りていらっしゃい
雨が降っていけないよ
傘かぶって行ってらっしゃい
何かこわいものが立っているよ
棒を持って追い払いなさい
恐れてはいけないよ
・昔、沖縄では「茶小うさがみそーれー(お茶を飲んでいきませんか)」と、
家の前を通る人を、お茶とゆんたく(お話)で、もてなしました。
私も経験がありますが、用事で来た村外の人にも同じでした。
「人なつっこい」昔ウチナー(沖縄)のお話です。
・「♪いちりばちょうーでー(出会ったら、兄弟)」という歌では、
「♪出会ったら、そこから兄弟、何の隔てがあるだろう、語って遊ぼう」
(これも何かの縁だ、今という時をいっしょに楽しもうよ)と歌います。
沖縄に限らず、ワールド・ワイドで素晴らしいふれあいの形だと思います。
・『かまどぅーぐゎーが ちょーせー』は、子と母の掛け合い形式です。
子供の友達の「♪カマドゥーちゃん」が、御飯時に遊びに来ました。
昔は、隣近所で御飯をあげる事は、当り前だったようです。
でも子どもは、面倒くさがります。(反抗期でしょうか?)
・最後は「♪何かこわいもの(妖怪)が立っている」と、嘘までつきます。
お母さんは、子供の心を見抜き「♪棒を持って追い払いなさい」と、
知恵を授け、「♪恐れてはいけないよ」と、クギを刺します。
お母さんの勝ち、「怒るばかりが、しつけではない」という見本ですね。
(934-2009/5/23記)
*わらべうた、子守唄の歌詞は、地域で若干違う場合もあります。
*著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。