♯ヒコさん心の一曲−徳利小よ(沖縄本島わらべうた)


♪徳利小よ 徳利小    <とぅくぅいぐぅあよ とぅくぅいぐぅあ>
 まーから 出じたる   <まーから んじたる> 
 徳利小         <とぅくぅいぐぅあ> 
 壷屋ぬ窯から 出じたる <ちぶやぬかまから〜 んじた〜る>
 嘉利吉 徳利小     <かりゆし とぅくぅいぐぅあ>

♪とっくりさんよ とっくりさん
 どこから出てきた とっくりさん 
 壷屋の窯から 出てきた
 めでたい とっくりさん 

・わらべうた「じんじん」の歌詞に、「壷屋ぬ水喰うて」とあります。
 壷屋は、那覇の地名で、昔から「壷屋焼き」で有名でしたが、同時に
 まかい(お椀)や、みじがめ(水甕)等の生活用品の提供元でした。
 子供が「徳利さんの生まれ故郷は、壷屋だ」と歌ったのもこの為です。

・『徳利小よ』を聞いた時、なぜ「♪まかい小よ(お椀)」とか、
 「♪なーびぃー小よ(鍋)」でなく「徳利小なのか?」と思いました。
 徳利小の出番は、夜。お父さんの一日の疲れを癒す晩酌の時です。
 嬉しそうなお父さん顔を見て「♪嘉利吉 徳利小」と決まったとか。(想像)

♪あーじん小よ あーじん小 <あーじんぐぅあよ あーじんぐぅあ>
 まーから 出じたる    <まーから んじたる> 
 あーじん小        <あーじんぐぅあ>
 山原山から 出じたる   <やんばるやまから〜 んじた〜る>
 嘉利吉 あーじん小    <かりゆし あーじんぐぅあ>

♪あーじん小よ あーじん小
 どこから出てきた あーじん小 
 壷屋の窯から 出てきた
 めでたい あーじん小

・「あーじん小」は、月の兎が持っているような棒型の杵(きね)です。
 昔沖縄では「あーじん小」で、穀物の粉砕や餅つきを行ったそうです。
 「あーじん小」を使う東南アジアの人々の写真を、見た事があります。
 琉球音階の東南アジア伝承説もあり、興味深い写真でした。
 
・先日、知人の祝賀会の乾杯の音頭は、沖縄のお祝いらしく「沖縄式」で
 「嘉利さびら!」の高らかな発声に、「嘉利さびら!」と盃を上げました。
 ヒット商品「かりうしウェア」は、「嘉利吉(めでたい)ウェア」で、
 本土からスーツ姿で来た人が、必ず羨ましがる「めでたいウェア」です。

 (937-2009/12/7記)

 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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