♯ヒコさん心の一曲−鶴亀節(ちぃるかみぶし)(沖縄民謡)


♪千歳経る松ぬ 緑葉ぬ下に <チトセフィるマチぬ ミドリバぬシチャに> 
 鶴亀ぬ 舞い遊ぶ <チィルカミぬ マいアシぶ>

○千歳も経た松の 緑葉の下で
 鶴と亀が 舞い遊ぶよ

♪亀が唄しりば 鶴や舞方 <カミがウタしりば チィルやメェカタ> 
 鶴亀ぬ 舞い遊ぶ <チィルカミぬ マいアシぶ>

○亀が唄をして 鶴が踊り手
 鶴と亀が 舞い遊ぶよ

・次に、私がサンシン教室で習った曲は、『鶴亀節』でした。
 「鶴」「亀」「松」と、めでたい物が集まって「♪踊てぃ遊しば」です。
 これも「めでたい歌」ですが、曲調は、とてもおごそかです。
 難所は「♪松ぬ」で、高い音を長くひっぱっる部分です。

・「♪金の幹、銀の枝の松を囲んで、鶴と亀が 静かに舞い遊ぶ」
 息を整えながら唄っていると、お正月の朝のような気分になります。
 「鶴亀」「松竹梅」「昆布」「豆」「海老」「スルメ」‥‥
 めでたいと言われる物や食べ物には、昔の人の知恵と願いが込められています。

・「鶴は千年、亀は万年」は、日本人の「長寿」願いのシンボルですが、
 実際、大型の亀は、長寿で、100歳くらいまで生きるそうです。
 南米ガラパゴス諸島のゾウガメは、152歳という最長記録があるそうです。
 一方、鶴は、タンチョウヅルでも、20年〜25年くらいが寿命だそうです。

・先生の『鶴亀節』お手本テープを聞くと、サンシンと琴で伴奏しています。
 サンシンのハジキ音と琴の流れるような音色は、補完的に聞こえます。
 男らしい声の先生の『鶴亀節』を、女の先生の琴がやさしく包む感じです。
 琴の装飾音(上弦から下弦までアルベジオ)は、ハッとする驚きを生みます。

・私にとって、前述の難所を含め『鶴亀節』は、難しい部類の曲ですが、
 「春の海が流れる正月の朝のおごそかさが味わえる喜び」は、ありました。
 目前の鶴と亀は、1分間に1動作くらいしかしないスローモーションで、
 私の心もスローモーションとなり、仕事の疲れもクールダウンしました。
 
 (1104-2009/10/10記)

 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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