♯ヒコさん心の一曲−与那国ぬ猫小(八重山民謡)


♪与那国ぬ猫小 鼠だましぬ <ユナグニぬマヤグワ ウヤンチュだましぬ>
 やから ハリ
 ニ才だましぬやから <ニサイだますむやから>
 聞きわりよう 主の前はり <シくわりよう シュのマイはり>
 ヨーヌ ヨーシュヌマイハリ
 シターリヨーンゾ
 ヤイヤハーヤ

◎与那国の猫は 鼠をだますのが
 上手な奴だ ハリ
 若者をだますのが上手な奴だ
 聞いてくださいよ ご主人様
 ヨーヌ ヨーシュヌマイハリ
 シターリヨーンゾ
 ヤイヤハーヤ

・琉球王朝の頃、与那国島に「ネズミを騙して捕る」という人間並みの
 テクニックを持ったネズミ捕り上手な猫が、いました。
 その話は、遠く首里の王様の耳にも入り、飼い主はお召しとなりました。
 『与那国ぬ猫小』は、首里の城でも大活躍し、男は士族へと出世しました。

・「忠犬ハチ公」か、それ以上(?)の働きをした『与那国ぬ猫小』ですが
 騙したのはネズミだけでなく「♪ニ才だましぬやから」でした。
 絶世の美女に「♪ミャウ」とモーションをかけられ、心とろける若者。
 「タマコさん、愛していま〜す!」と、抱きつくと美女には尻尾が‥‥

♪底ぬ家ぬ 犬小 <スクぬヤーぬ イングゥ>
 中ぬ家ぬ 猫小とぅ <ナカぬヤーぬ マヤグワとぅ>
 太陽んばし 行ちょうてぃ <ティダんばし イちょうてぃ>
 ミャウいぇぃば
 ガゥてぃばしはり

◎底の家の 犬と
 中の家の 猫が 
 陽だまりに 集まって
 ミャウといえば
 ガゥと話している

・「犬猿の仲」を、沖縄では「犬とぅ猫(インとぅマヤー)」といいます。
 『与那国ぬ猫小』は、大ヒット(?)して、替え歌が量産されました。
 この「♪底ぬ家ぬ 犬小 中ぬ家ぬ 猫小とぅ」も、その一つです。
 彼らの喧嘩は「♪ミャウ×ガゥ」と永遠に続くようにうるさいのでした。

 (1109-2009/11/14記)

 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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