♯ヒコさん心の一曲−鳩間節(八重山民謡)


♪鳩間中森 走り登り  <ハトゥマナカムリ ハりヌブり>
 シターリヨー
 クバぬ下に 走り登り <クバぬスィタに ハりヌブり>
 ハイヤーヨーティバ
 カイーダーキー シルーユール
 デーンヨー マサティミグトゥ <デーンヨー 勝って見事>

◎鳩間中森に 走り登り 
 シターリヨー
 クバの下に 走り登り 
 ハイヤーヨーティバ
 カイーダーキー シルーユール
 デーンヨー 勝って見事

・鳩間島は、西表島の北5キロに浮かぶ周囲3.86キロの小さな島です。
 鳩が多く生息していた事から、鳩間島の名前がつけられたとの事です。
 中森は、島の中央より少し南33.8mの丘で、島の最高地に当たります。
 この中森からの眺めを歌った軽快で明るい民謡が『鳩間節』です。

・八重山発の『鳩間節』も、沖縄全域ヒット曲まで成長しました。
 歌だけでなく、踊りも振り付けされ、歌と踊りのWヒットとなりました。
 『鳩間節』の舞踊衣装は、民衆を現す地味な色のカスリですが、
 踊り手の所作や笑顔から「踊る喜び」が伝わってくるような踊りです。

♪まんが南端 見渡しば  <まんがパイバタ ミワタしば>
 浜ぬ見るすや 小浦ぬ浜 <浜が見えるよ 小浦の浜>

◎対岸の南端を 見渡せば 
 浜が見えるよ 小浦の浜 

♪小浦ぬから 通ゆる人や <小浦の浜を 通っている人は>
 蔵元ぬ前ぬ 人心    <蔵元の前の 人のようだ>

◎小浦の浜を 通っている人は 
 蔵元の前の 人のようだ 

・つぃんだら節で書いた「島分け」は、鳩間島でも行われました。
 鳩間島の場合は、島の耕作面積が狭いので、出作りという形でした。
 毎日、対岸の船浦へ渡り、農作業を行うのですが、西表島の島民からの
 迫害もあり、大変苦労を伴う作業だったそうです。

・八重山では、アンガマという家内安全や長寿を願うお祭りがあります。
 老人と老婆のお面を被った若者がペアとなって、村の家々を回ります。
 その時のアンガマへのおもてなし余興の定番が『鳩間節』です。
 その軽快さにアンガマも腰が伸びて踊りだすかもしれませんね。
  
 (1113-2009/12/12記)

 *民謡の歌詞は、地域で若干違う場合もあります。
 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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