♯ヒコさん心の一曲−なりやまあやぐ(宮古民謡)
♪さー なりやまや なりてぃぬ なりやま
すぅみやま すぅみてぃぬ すぅみやま
イラユマーン サーヤヌ
すぅみてぃぬ すぅみやま
・さー なり山は 馴れた なり山
すみ山 染めての すみ山
イラユマーン サーヤヌ
染めての すみ山 (大意)
・宮古を代表する民謡と言うと『なりやまのあやぐ』です。
今私が通っている三線研究所の工工四(くんくんしー=
沖縄三線の楽譜)には、『なりやまのあやぐ』も八重山の
「かぎやで風」といわれる「鷲の鳥節(ばすんとぃぶし)」
も載っています。
歌詞は、『なりやまのあやぐ』は、宮古方言。「鷲ぬ鳥節」
は、八重山方言です。先生は、曲だけでなく、歌詞の意味も
合わせて教えてくれます。
・今まで私にとっての『なりやまのあやぐ』は、国吉源次さん
の渋い歌等で聞くものでしたが、三線研究所に通うように
なって練習する対象に変わりました。
実際『なりやまのあやぐ』を歌うと、宮古を代表するわらべ
うた「ばんがむり」とのメロディーの共通点を感じます。
これが、沖縄本島の民謡と一味も二味も違う感じを与える
要因の一つかとも、私は考えております。
・低い音程から始まり、琉球音階をたどりながらの上昇するメロ
ディー。上昇した音程の更に一音上に行ってから下るメロディー。
連続した高音域の多用は、宮古の歌や「トゥバラーマ」を代表
とする先島(宮古、八重山)が好む民謡の典型に思えます。
・宮古民謡の「伊良部トゥーガニー」もやはり高音域を使う
民謡です。島の若者は普通に歌っても高い声が必要なのに、
更に三線のチンダミ(調弦)を上げて「伊良部トゥーガニー」
を高い声が出る自慢大会に使うと聞いたことがあります。
(1118-2005/04/23記)
*敬称は略してあります。
*著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。