♯ヒコさん心の一曲−なますぬぐう(宮古民謡)
♪なますぬぐうや 何ぬが見事 <なますぬぐうや ヌウぬがミグトゥ>
クラサーユイユイ
赤菜がまぬどぅ さら見事よ <アカナがまぬどぅ さらミグトゥよ>
ユーハラメーヌ メーヌ
クラサーユイユイ ユーヤナーウレ
◎なますの具には 何が見事か
クラサーユイユイ
赤菜(しその葉)が さらに見事
ユーハラメーヌ メーヌ
クラサーユイユイ ユーヤナーウレ
・『なますぬぐう』は、「なます」の具や入れ物を吟味する様を歌った愉快な民謡です。
この歌の「なます」は、獲れ立ての魚の皮をむき、酢じょうゆにつけた酒の肴をさします。
「なます」の付け合せは、赤いしその葉があれば、さらに見事と歌いきっています。
赤じそは、見た目も美しく「心ゆくまで飲むぞ!」と、宴会心(?)に火をつける事でしょう。
・「なます」とは、魚介類や野菜・果物を細く切ったものを酢などで和えた料理全般を指します。
私の場合、細切り大根と人参を甘酢につけた正月料理の「紅白なます」を思い出します。
今まで宴会のつき出しの酢の物が「なます」とは知らず、二口くらいで食べきっていました。
一度、カラフルな魚の細切り皮の酢の物を食べましたが、あれも「なます」だったのですね。
♪うり置き物や 何ぬが見事 <うりウきムヌや ヌウぬがミグトゥ>
貝皿まぬどぅ さら見事よ <カイスクがまぬどぅ さらミグトゥよ>
◎それを入れるものには 何が見事か
貝の皿が さらに見事
♪うりぱさん物や 何ぬが見事 <うりぱさんムヌや ヌウぬがミグトゥ>
白箸まぬどぅ さら見事よ <シルバスがまぬどぅ さらミグトゥよ>
◎それをはさむには 何が見事か
白い箸が さらに見事
・「なます」を盛るには、何が良いか?貝の皿が見事と歌いきります。
白い大きなシャコ貝に大盛りの「なます」。食欲をそそる酢の香りが漂ってきます。
「なます」をはさんでとるのは、何が良いか?白い箸が見事と歌いきります。
真新しい白い箸で、シャコ貝の皿から「なます」を口に運ぶ。ウ〜〜ンうまい!
・大きなスーパーができる前は、「刺身屋」という看板の店がたくさんありました。
家にお客さんが来ると、子供は「刺身屋」へ魚の塊の買出しに行かされました。
お母さんは、魚の塊から、まず「なます」を作り、お客さんの前に出します。
次にお母さんは、沖縄の宴会二番バッター「刺身盛り合わせ」を作り始めます。
(1122-2010/2/13記)
*民謡の歌詞は、地域で若干違う場合もあります。
*著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。