♯ヒコさん心の一曲−あやぐ(宮古民謡)
♪道の美らさや 仮屋の前 <ミチのチュらさや カイヤのメー>
あやぐの 美らさや <あやぐの チュらさや>
宮古のあやぐ <ミヤクのあやぐ>
イーラヨーマーヌヨ
宮古のあやぐ
◎道の美しなさや 仮屋の前の道
(歌ならば)あやぐの 美しさだ
(あの)宮古のあやぐだ
イーラヨーマーヌヨ
宮古のあやぐ
・民謡歌詞の「XXほめ」は、アイデンティティーを強調する為か?良く使われます。
民謡を聞く人も共感できるほめ方で、国ほめ、花ほめ、娘ほめ、水ほめなどがあります。
「♪道の美らさや 仮屋の前」で始まる『あやぐ』は、道ほめの歌詞となります。
「仮屋の前は、白い砂が掃き清めてあって、とても美しい」というところでしょうか。
・「仮屋の前の道」と同じくらい美しいのは「宮古の歌、あやぐだ!」と言い切る。
それくらい強く「宮古のあやぐ」を愛してやまない作者の思いが、歌詞に続きます。
私は「宮古のあやぐ」も好きですが、この『あやぐ』の歌そのものも大好きです。
特に、嘉手苅 林昌の歌う『あやぐ』の渋さは、聞く者を恍惚の世界に誘います。
♪宮古から船出ち <ミヤクからフニンジャチち>
渡地の前の浜に <トクチのメーのハマに>
直ぐ走いくまち <シぐハいくまち>
イーラヨーマーヌヨ
直ぐ走いくまち
◎宮古島から船を出して
(那覇の)渡地の船着場前に
まっすぐにやってきなさい
イーラヨーマーヌヨ
まっすぐにやってきなさい
・『あやぐ』の作者は、とても積極的、又は、ちょっと強引な方だった様です。
「宮古島から船を出して 直ぐに那覇の渡地の船着場にやってきなさい」と歌います。
「宮古のあやぐを沖縄本島でもヒットさせろ!」という指令の様にもとれますが‥。
宮古の歌は「あやぐ」の前にも「宮古音(ミャークニー)」がヒットしています。
・首里王朝の昔、本島に留学に来ていた宮古青年達の一団がありました。
彼らは、毎晩のように集まって宮古の民謡を歌い、故郷を偲びました。
それを聞いた沖縄本島の人が、曲の素晴らしさに感動して耳コピーをした。
それが「宮古音(ミャークニー)」となり、沖縄本島全域に広まりました。
(1125-2009/1/30記)
*民謡の歌詞は、地域で若干違う場合もあります。
*著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。