♯ヒコさん心の一曲−谷茶前(たんちゃめー)(沖縄民謡)
・東京で働いていた頃、仲吉さんにお願いして名渡山先生を
紹介していただき、三線(さんしん)を習った事があります。
実際に教えていただいたのは、先生のお弟子さんでしたが、
月千円でとても丁寧に教えていただきました。
場所は、川崎の沖縄県人会館でした。
・最初に習った曲は「安里屋ユンタ」でした。誰でも聞いた
事のあるメロディーである事や、歌詞がウチナー口(うちなー
ぐち=沖縄方言)でない為に初心者の定番となっている曲
です。軽快なイントロと覚え易いメロディーのこの曲は、
その後いろいろな場で歌わさせていただきました。
・次に教えていただいたのが「上い口説(ぬぶいくどち」
でした。「旅ぬ出じ立ち観音堂〜」で始まるこの曲は、
琉球王朝時代の首里城から鹿児島までの道行きを歌にした
ものです。伴奏は同じパターンの繰り返しなので、伴奏を
覚えたら、ウチナー口の歌詞に専念できるというメリット
があります。この「上い口説」は、沖縄の替歌の定番で、
「XX口説」と好きな名前と歌詞を使ってよく歌われます。
名渡山先生の三線教室のテーマソング「絃友会口説」も、
「上い口説」を使った曲です。
・次に「祝節(いわいぶし)」、「めでたい節」、「鶴亀節」、
「固み節」、「繁昌節」と5曲まとめて工工四(くんくんしー
=沖縄三線の楽譜)を渡されて、順序よく練習していきました。
どの曲も短めで、指使いもそんなに難しくなく、初心者向き
であると共に、上達すれば祝いの席にもってこいの曲です。
早弾きの「祝節(いわいぶし)」は、プロの人も良く歌います。
・沖縄県には新聞社が、主宰する三線コンテストがあります。
そこで入賞すると「新人賞」や「優秀賞」などの賞がもらえ
新聞にも顔入りで掲載されます。名渡山先生の三線教室からも
毎年の様にコンテストに挑戦する人がおりました。そんな時は、
名渡山先生も特別な指導時間を設けたりして、熱心に指導を
していらっしゃいました。
・今はわかりませんが、あの当時「優秀賞」の課題曲が『谷茶前
(たんちゃめー)』だと聞きました。
この雑踊りの名曲として知られる『谷茶前』は、歌っている人
も、踊っている人も、聞いている人も楽しいという三拍子(?)
そろった曲だと私は思います。しかしながら、自分で三線を弾
きながら歌うにはかなり難しい曲です。
・谷茶前ぬ浜に
スルル小が寄てぃてぃんどーへーい
スルル小が寄てぃてぃんどーへーい
谷茶ムサムサ ディアン小ソイソイ
ディヒャアングワ ソイソイ
・試しに私が歌ってみると「浜に〜」の所と「スルル小が〜」の所
のメロデューで迷ってしまいます。何人か民謡歌手を歌い方を聞き
比べてみましたが、人によってかなり違っています。(ウ〜ン)
と言う事は自分が一番気に入った(歌い易い)歌い方でいいのかな?
と思い、今は割り切って歌っております。
(1133-2005/04/23記)
*著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。