♯ヒコさん心の一曲−伊計離り節(沖縄民謡)
♪行きば伊計よ 離りよ ハリ <イきばイチよ ハナりよ ハリ>
戻て浜よ <ムドィてパマよ>
ヘイヨ 平安座よ <ヘイヨ ヘンザよ>
◎伊計の島は 離れ島よ ハリ
浜に戻れば
ヘイヨ 平安座島が見えるよ
♪平安座前ぬよ 浜によ ハリ <ヘンザメぬよ ハマによ ハリ>
山原がよ <ヤンバラがよ>
ヘイヨ 着ちょんよ <ヘイヨ チちょんよ>
◎平安座の前の浜には ハリ
山原船が
ヘイヨ 着ているよ
・昔、干潮になると、勝連半島から平安座島に歩いて渡る事ができました。
平安座島の隣が宮城島、少し離れて『伊計離り節』で歌われる伊計島があります。
「伊計離り」は「離島のさらに離島という意味がある」と、私は思っています。
そして『伊計離り節』は、民謡スナックで歌うほど大好きな曲の一つでもあります。
・昔、歩いて渡った平安座島も、今は海中道路ができ、車で渡れるようになりました。
伊計島へも橋がかかり、島は「伊計離り」状態から観光スポットへと変身しました。
海中道路は、平安座島の巨大な石油備蓄基地建設の結果生まれた生活道路ですが、
今、道路で隔てられた内海には、サンゴや魚の姿はまったく見えなくなりました。
♪めぐさ取てよ ぬすがよ ハリ <めぐさトゥてよ ぬすがよ ハリ>
布ど巻ちゅる <ヌヌどマちゅる>
ヘイヨ 巻ちゅるよ <ヘイヨ マちゅるよ>
◎めぐさ取って どうするの ハリ
布を巻きます
ヘイヨ 巻きますよ
♪巻ちゅる布や ぬすがよ ハリ <マちゅるヌヌや ぬすがよ ハリ>
里前胴衣 <サトメェドイン>
ヘイヨ 袴よ <ヘイヨ ハカマよ>
◎巻いた布は どうするの ハリ
恋しい人の着物
ヘイヨ 袴を作るのよ
・平安座島の娘の欲しい物は何ですか? 「機織道具」ですよ。
「機織道具」で何をするですか? 布を編むのですよ。
編んだ布はどうするのですか? 愛しい人の服を作るのですよ。
どんな服を作るのですか? 袴を作ってあげるつもりなのです。
・『伊計離り節』の後半は、平安座島の娘の恋愛の話が歌われています。
平安座島の娘が愛しい人の為に、心を込めて布を織り、着物を作り上げる話です。
娘との受け答えが歌詞となっており、純真な娘の思いが聞く人の心を暖かくします。
平安座島の娘は、カスリの着物に長い髪をした笑顔の素敵な人だろな〜と私は思います。
(1135-2010/3/20記)
*民謡の歌詞は、地域で若干違う場合もあります。
*著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。