♯ヒコさん心の一曲−久高まんじゅ主(沖縄民謡)


♪久高 スリササ       <クダカ スリササ>
 久高 まんじゅ主や     <クダカまんじゅシュや>
 美ら妾 求めてぃてぃんどぇ <チュラらユーベー トゥめてぃてぃんどぇ>
 ヨウ 玉黄金        <ヨウ タマクガニ>
 くゆいぬ話ぬ 面白さ    <くゆいぬハナシぬ ウムッさ>
 スリサーサ エイスリサーサ

◎久高 スリササ       
 久高 まんじゅ主が      
 美しい妾 探しているぞ 
 ヨウ 玉黄金        
 このたぐいの話は おもしろいぞ    
 スリサーサ エイスリサーサ

・沖縄の盆踊りエイサーは、民謡のメドレー伴奏に合わせて踊りますが、
 メドレー5曲〜8曲は、曲が進む毎にテンポが速くなる選曲となっています。
 一曲目には、遅めのテンポのこの『久高まんじゅ主』がよく使われます。
 破天荒な「久高まんじゅ主」の話をツカミに、腕ナラシの一曲目としています。

・「久高まんじゅ主が、美しい妾を探していると、もっぱらの噂だぞ!」
 「出家の身でありながら妾が欲しいとは、この生臭坊主めが!」となる所が、
 「♪くゆいぬ話ぬ 面白さ(このたぐいの話は おもしろいぞ)」と歌い飛ばし
 太鼓を打ち鳴らし、飛び跳ね「♪久高 スリササ」とエイサーが始まります。

♪久高 スリササ    <クダカ スリササ>
 首里ぬ 早馬小    <シュイぬ ハインマグヮ>
 那覇とぅ 行ち戻い  <ナハァとぅ イちムドゥい>
 ヨウ 玉黄金     <ヨウ タマクガニ>
 くゆいぬ話ぬ 面白さ <くゆいぬハナシぬ ウムッさ>
 スリサーサ エイスリサーサ

◎久高 スリササ       
 首里の 早馬が      
 那覇と 行たり来たり 
 ヨウ 玉黄金        
 このたぐいの話は おもしろいぞ    
 スリサーサ エイスリサーサ

・「土佐の高知のハリマヤ橋で、坊っさんカンザシ買うを見た」はヨサコイ節ですが、
 沖縄県と高知県、共に「南国のおおらかさ」というのでしょうか?
 二つの曲に「出家の身であり‥‥この生臭坊主めが!」等、批判する歌詞は出てこず、
 逆に「生臭坊主の人間臭さ」を面白がっている風情さえ共通して感じられます。

・お坊さんでも「耳から血を流すお坊さん」いえば子守唄「耳切り坊じ」です。
 北谷(ちゃたん)王子の、怪僧 黒金座主(くるがにざーす)退治伝説が元ネタで、
 夕方、切られた耳から血を流しながら、黒金座主の幽霊が御殿前に現れる話に
 「♪泣き止まない子供は、耳グスグス」と歌う、珍しい脅かし子守唄です。

 (1137-2010/4/4記)

 *民謡の歌詞は、地域で若干違う場合もあります。
 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします

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