平成14年9月7日 愛媛県由良半島 沖釣3番&4番

(執筆者:バリ)

あれは、朝からあっつい夏の日でした。

はじめての磯釣り。

新品の道具たち。

今までに釣ったことのある魚は、

ちだい、たちうお、ほご、あじが各数匹づつ。

絵に描いたような初心者だったぼくは

なぜかその日愛媛県由良半島の1級磯にいました。

「磯から落ちたら九州いくからな。」

顔では真剣に聞きながらも心では舐めていたぼく。


沖釣3番(左)、4番(右)
その日の潮流さんは本気で九州まで連れて行く気満々でした。

へぇ〜潮ってゴーーって音がして流れるんだぁ。

なんて、とぼけた頭でぼけーっとたちつくしていると、

その日顔をあわせて3日目くらいだったM先生の声が聞こえてきました。

「本流だ。」

意味不明でした。

が、なんとなくその言葉に、その磯が醸し出す情景に、完全に呑まれてしまいました。

それから1時間。まず、買ったばっかりの竿先がおれ、次にカゴ仕掛けをロストし、

ここで、ぼくの沖釣り初挑戦は終了しました。

その後、軽装になり平らな岩の上で時折ふく風に身を任せながら、じっくり観察と昼寝。

暑い暑いと思っていた日差しも軽装になるとそうでもなく、風も心地よく吹き抜けて、

そこが海の上だということを忘れてしまいそうでした。

少し離れたところで、A先生(管理人)、M先生の両氏が並んで竿をたらしながら魚に餌付けしています。

少なくともそう見えました。

結局3人まとめて完全に釣果0。

仲間はずれにならずにすんだ安堵感、

それ以上にこんなうららかな日に殺生をしないですんだ喜びがありました。

3人の結論。まだここにくるにはレベルが足りなかった。

3人でリベンジを誓いましたとさ。

(管理人の後日談)
足元をぶっとぶ強烈な本流に度肝を抜かされた。
大量のキツ、そしてしばらくすると50cmオーバーの尾長がウヨウヨと浮いてきた。
M先生と1発ずつ、それらしきを取り逃がした。
バリ君が吐き捨てた「超A級磯は難易度が超A級だ」というセリフが印象的だった。
翌年の冬、ここに来て爆釣をした。(平成16年1月1日
そしてさらに1年後、M先生と再びここに立つことに。(平成17年11月4日
ぼくらにとって「永遠の名礁」だ。

とじる?