★ 赤目の宗教

『モンスター事典』の赤目の項を読んでみても、彼らがいかなる神を信奉しているかについては触れられていない。だが、その一端をつかむことはできそうだ。

 マンパンに流れ着いた赤目たちとの会話の中で、カレーに住むスラングの聖人の名は何といったかと聞かれるシーンがある。この中に”ヴァンゴルン”という選択肢があるのだが、実はこれはカレーでは有名な殺人鬼の名前である。これを選ぶと、赤目たちは「侮辱だ!」と騒ぎ、主人公を責める……聖人を人殺し扱いしたと。
 この反応は彼らがスラングの聖人に対して敬意を持っていることを意味している。あの傍若無人な赤目がだ!
 彼らはこの問答の直前に、主人公がスラングの試練を乗り越えたことを称えている。あの聖人が奇蹟を起こしていることや、その知識の深さについて知っているのだ。
 第二巻にて件の聖人が足の悪い少年を治していたことが語られているが、同様に赤目の中にも助けられた者がいたのかもしれない。なにしろ喧嘩っ早い上に、炎の視線という物騒な代物を備えた連中だ。致命的なケガも日常茶飯事だろう。そしてスラングの聖人のほうも、アナランド人に対してさえ試練を持ち掛けてくるぐらいだ。より近しい、同じカレーの住人である赤目たちに試練の機会が与えられていないと考えるほうが不自然だ。あの試練は信者を増やすことに一役買っている……つまり、赤目の中にもスラング信徒はいるに違いない。

 結局のところ『ソーサリー!』本文においては、カレーの街中や、マンパン砦の中庭で出会う赤目たちがスラング教徒かどうかは明言されていない。しかしながら、他の神の信者に対して暴力を振るえというスラングの教えは赤目の好戦的な性格と合っているといえよう。

(10/12/23)

★ ナイフィー・ナイフィーのすゝめ

 カレーが誇るギャンブルの殿堂、ヴラダの賭博場へようこそ!
 まだまだ日も高いが、ここじゃそんなことは関係ない。さあさぁ、骰子賭博はいかがかな? 大きく稼ぎたいなら、「運命の輪」もおすすめだ。

 おや……お客さん、『ソーサリー・キャンペーン』から来たのかい。じゃぁスネーク・アイズも悪くはない。参加料は金貨一枚。参加する奴が全員、そいつをこの壺に入れてくれればゲーム開始だ。
 骰子を二つ取りな。見事蛇の目――1のゾロ目が出たなら壺の中の金貨はすべてアンタのもんだ。1のゾロなんて早々出ないって? そりゃぁそうさ。だが、落胆するのは早い。誰も蛇の目を出さなかった場合は、全員追加の金貨を壺に入れる……ただし、1以外のゾロを出した奴はゲームから追放だがな。アンタのいう通り蛇の目なんて簡単には出ないから、金貨は溜まっていくわけだ。じっくり取り組んだほうが白熱するってもんさ。

 ん? スネーク・アイズもお気に召さないのかい。もっと過激なやつがいいってか……賭博で破滅するタイプだな。いやいや、悪いことじゃないぜ。
 さては、『タイタン』で知った口か? よぉしわかった。覚悟ができてるなら、ナイフィー・ナイフィーの卓へ案内してやろう。確かにこいつはここでしか楽しめない……大抵の場所じゃ御法度だからな。
 命知らずの野郎ども、勇気ある無謀な挑戦者の登場だ。ナイフを出せ、当然六本だ……!

 冠奪還のための単独行にあるアナランダーがこのような命がけの遊戯に手を出すことはあるまい。『ソーサリー!』本編でナイフィー・ナイフィーが出てこないことは納得できる。
 だが、パーティーで挑むAFF2では話は別だ。仲間と協力し、是非チャレンジしていただきたい。RESその他の手段で生き返ることもできるだろうし、何らかのイカサマを考え出してヴラダの荒くれ者どもを相手の騙しあい化かしあいも一興だろう。なあに、いざとなれば地下へ一直線に逃げることもできるさ。

(10/20/23)

【追記】
 では、どんな対策が可能だろうか。ここは『ソーサリー!』に関する重箱の隅をつつくため、妖術――つまり、アナランドの魔法だ――を使った方法を考えてみよう。
 先ず第一手はBIGの呪文だ。三倍もの体躯になれば、ナイフが心臓に届くのを防げるかもしれない。ただし、賭博場の天井を破壊しかねないので、あまりお勧めはできない。建物の修繕費を請求されては儲けどころじゃないからな。
 あとは、DUMなんかどうだろう。呪文の対象になるのは、他の参加者たちだ。術が聞けば、連中は刃物をうまく扱えなくなる……そう、ナイフを自らに突き立てることができなくなるのだ。こうなれば臆病者とヤジを飛ばされたあげく、不名誉な脱落を免れまい。怪し気な不戦勝が続くが、そこはうまく隠し通してほしい。
 KINやKIDで身代わりを作り、自身はYAZで姿を消すなんてのも面白いかもしれない。「当たり」のナイフを選んだ場合でも、平気な顔をしてゲームを続行できる。また、これは術の拡大解釈になってしまうかもだが、FIXで仕掛けナイフそのものではなく、引っ込むはずの刃だけを「母体であるナイフの柄」を基点に固定することができたりしないだろうか? 全てのナイフが死につながる状況を任意に作ることができれば、一気に優位に立つことができるだろう。

(10/22/23)

★ 恐るべき猛毒

『真・モンスター事典』にはカーカバードに関する多くの新情報を見ることができる。その中で、なかなかに怖い情報があったので紹介しておこう。
 第一巻の冒険の舞台であるシャムタンティ丘陵に関するもので、比較的手ぬるい地域かと思っていた方も多いであろうシャムタンティの印象が大きく変わること請け合いである。

 サソリに関するページを見てみると、タイタン世界に生息する多くの種の紹介がある。そこに見覚えのある地名が混じっているのだ。そう、もちろんシャムタンティである。
 シャムタンティ・サソリというサソリがカーカバードにいる。体力の半分を奪う猛毒を持つ……半分!?
 体力点24の勇士であれば、一気に12点を失うわけだ。こんなダメージを与えてくるモンスターは類を見ない。コソ泥草群生地など、藪の中に入ることもある第一巻の冒険を振り返ると、こんな恐ろしいことがあるだろうか。いやいや、旅の序盤と侮ることなかれ。やはりカーカバードは魔境なのだった……

 ……とはいえ、体力半分を失うというわけだから、そうそう死にはしない。先の例でいえば二撃目は残り12点の内6点のダメージとなり、次は3点だ。
 単体ではそうそう恐れることはないが、やはり他のエネミーと一緒に出てくると危険であることに変わりはないな。なんとなくだが、フランカーあたりがうまいこと使いこなしているイメージだ。

(12/16/23)

【追記】
 これあれだ。エルヴィンの村の箱の中に入ってたやつか!
 今気づいた…… orz

(12/23/23)

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