3月22日(日) コンパドレ

 
ペペが、コンパドレから電話があって、
すぐ来て欲しいと言ってきたので、ヒロシも一緒に来なさい。
というのです。

歩きながらペペが説明してくれました。
カトリックにはコンパドレ(Compadre)という関係があります。
女性の場合はコマドレ(Comadre)です。
これは親子関係と同じくらい重要な関係だそうです。

子供が洗礼を受けるとき、
男女1人ずつの洗礼親が決められます。
男の洗礼親と、子の父親の関係がコンパドレ、
女の洗礼親と、子の母親の関係がコマドレです。

洗礼親、洗礼を受けた子及びその両親との間には、
一生強い関係が続きます。
これには、社会的・経済的な相互援助、
あるいは子に対する後見人としての役割も含まれます。


ペペはマリの従姉(いとこ)ドローレスの子、
アントニオ(男)の洗礼親なので、
その父親、アンヘルとコンパドレの関係にあります。
これでは判りにくいので、下の図を見てください。




ペペはまた、マリの妹マルセーラの子、
アウシィ(女)の洗礼親なので、
その父親、ラファエル
ともコンパドレの関係にあります。
通常、コンパドレは親族の場合が多いと思われますね。


ということで、
ペペを
電話で呼んだコンパドレとは、
アンヘルだったというわけです。

行ってみると、アンヘルとその家族(妻、子供3人、マリロの夫マエコ)
がレストランで昼食中でした。
アンヘルは、ウエルバ県のロス・ロメーロスという
セビリアから車で1時間ほどの町に住んでいて、
家族でセビリアに来たから、
昼食を一緒に食べようということのようでした。
それに、私も誘われたわけです。

アンヘルは各地のレストランやバルに
ハモン(スペイン独特の生ハム)を卸していて、
時々セビリアに出てきます。

先日、マエコがハモンを卸しに来たとき、
ビールをおごってもらい、
大きくて長いチョリーソ(ソーセージ)を1本土産にもらいました。



ヘル、マエコ、アンヘル、アントニオ、ペペ、ドローレス、マリロ



コンパドレは英語で言うとゴッドファーザーです。
これだと映画の影響でマイナスのイメージがありますが、
本来は宗教上の重要な関係なのです。
それから派生して、非常に親密な関係についても
コンパドレと呼ぶことがあるようです。


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