夏休みの図書館 Pちゃんと本 2013年7月24日(水)
夏休み。子どもたちはボチボチ、好きな時に図書館に遊びに来る。今日は、昼間、大雨が降り、雨が止んだ後、しばらくひっそりとしていたが、気がつくと、今度4年生になるPちゃんが図書館スタッフのカオさんに少し助けられながらも、一生懸命に絵本を読む声が聞こえてくる。
つい最近まで、自分の名前もちゃんと書けなかったPちゃんが、一生懸命に本を読んでいる。今日は、7冊、ぶっつづけに、読んだ。
彼女の家は、お父さんとお母さんが離婚して、お母さんはまだ赤ちゃんだった弟を連れて家を出た。もう再婚している。一緒に住むお父さんは、酒飲み。しばらくタイに出稼ぎに行っていた。その間は、お爺さんおばあさんと、おじさん夫婦と住んでいる。お父さんは帰ってきたようだが、家からは、毎晩のように酒盛りの声が聞こえる。先日は、夜中にいきなり、酒盛りが盛り上がったのか、音楽の音量があがった。さすがに気にしてか、Pちゃんのおばあさんが息子たちに
「あんたたち、いい加減にしなさい。近所が眠れないでしょ」
と怒鳴るのが聞こえたが、Pちゃんのお父さんたちは、「な〜にが近所迷惑だ。勝手だろ」
ってな具合で、まるっきり音量は下がらなかった…朝まで酒盛りは続いたのであった。つい、先日は、殴り合いのケンカになり、酒盛りは終わった。
というような家に住むPちゃんだ。たまに、おばあさんの手伝いで、落ちているペットボトルを集めていることもある。ペットボトルは、ゴミ回収業者に持っていけば、お金になる。
そのPちゃんが、図書館で、一生懸命、絵本を読んでいる。彼女は読めることが楽しくなっている。とにかく読みたいみたいで、次々読む。悪いけれど、Pちゃんが置かれている環境とは別の世界を与えてくれる本。たくさん読んでほしい。たくさん、想像する力を、夢見る力を養ってほしい。
Pちゃんの将来がどうなるか?はわからないけれど、私たちができることは、彼女がやってきたい時に来て、好きなように本を読んだり、遊んだりできる場所であること・・・・少しでも、違う環境を与えられる場所になることかな? と思う。
6冊までは、ちゃんと座って読んでいたが、さすがに疲れたのか寝転がって読むPちゃんと、Pちゃんにつられて本を読みだしたTちゃん。
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