イギリス滞在記 第2章〜生活編
11. 公共料金は小切手で


口座を開設しました、ナショナルウェストミンスター銀行ハマースミス支店へJ社総務のHさんと出かけ、初めは書類を記入して出せば通帳とカードが発行されるものと思っていたらどうやら様子が違います。
まずさんざん待たされたのち、やっと担当者が出てきて別室のような部屋に通されました、そしてまるでHさんを通訳とした面接のような雰囲気で担当者とのやり取りが始まり、最後に書類の記入を求められました、僕は書類に住所氏名と電話番号等を書きこみます。
最後にサイン欄があったので、僕は”T.Honda”ときれいな活字体で記入しました。すると担当者は困った顔で何か言っています、どうやらきれいな活字体では簡単にまねされるのでサインとしてはふさわしくないと言っているらしく、Hさんのアドバイスで僕はその後ろに続けて少し崩した漢字で”本多 司”と記入しました、すると担当者は納得した様子でにっこり笑って「OK」と言いました。
おかげで僕の銀行のサインは”T.Honda 本多 司”というへんてこなサインになってしまいました。こんな事なら初めから漢字だけにしておけばよかった、と思いつつも、預け入れとして50ポンドを渡して手続きは無事完了。

Hさんに尋ねるとイギリスの銀行は預金通帳というものはないらしく、代わりに明細が毎月郵送されるとの事、またいろんな支払いや預金の払戻は小切手で出来て、それも後日郵送されるはず、との事です。
はたして数日後、銀行から小切手帳と最初の明細書とそれをファイリングするバインダーが郵送されてきました。
銀行口座ができた事でやっと給料を送金してもらえるようになりました、給料は支給額を全額ポンドに換金してこっちの口座に振り込んで下さいと会社に連絡しました。
(今思うと為替手数料で随分損したような気がしますが・・・)

で小切手の話、今ではどうなのかわかりませんが当時のイギリスでは小切手がごく一般的に(おそらくクレジットカード以上に)使われていました、たとえば店で買い物をして、その支払いに小切手をきっている人をたくさん見かけました。

       

電気代や電話代なんかを支払う場合は、請求書に同封されている返信用封筒に料金分の額面を記入した小切手を同封し返送すればそれで支払いが出来ます。
それに使い方によっては、友人同士の日常のお金のやりとり、たとえば割りかんの飲食代の清算に小切手を使えば、現金の持ち合わせや小銭を気にする必要がなくて便利です。

そんなことより、日常小切手を使う習慣のない日本から見ると、小切手をさらさらと書いてピシッと切り離して支払うなんて、なんだかかっこいいじゃありませんか。
ちなみに図柄は普通のやつと、動物シリーズが選べます(僕は絶対動物シリーズ!)

ただし、残高をよく確認して不渡りに注意しましょう!

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