第14話 怪我のデパート クライマーは結構「怪我が多い」ですよね。自分の体重を垂直方向に、無理に引き上げようとするのですから、無傷ではいられない。特に、身体張力びんびんで、ホールドをとりにくクライマーを見かけると、つい「目を覆ってしまう」んです。キツイですからね。レッドポイント目前だとつい、無理をしてしまいます。 他のクライマーに対して、「怪我のデパート」とか「怪我のスーパーマーケット」とか言ってますけど、私も結構怪我してますよ。 「デパート」と言われた方がまだ良いですよね。高価なものがそろっているようで、ちょっと自慢出来そう。でも、「スパー…」っていわれると、「怪我の大量生産大量販売」みたいで、絶対イヤですイヤ。だって、夕方になると、なんか起きそうで…。 一番最初に怪我したのは、指の「鞘」(指の腱を包むもの)。これは両手の親指と小指以外は、すべて切っている。右手中指と薬指はそれぞれ2回経験。でもこの時は、ホールドを持ったとき(特にガバ)は、痛いけど、テーピングして登っていた。お医者さんに聞いたら、この手の怪我は、よく年寄りがやるんだって…。返答できなかった。 一番大きかったのは、右肩。セリーヌの上部で飛びついて、痛めたのが原因。年取っているのにバカだよね。RPあせって血迷った…。その後、ムーブを変えてRP。肩が痛いって医者に言うと、みんな「五十肩です」って言うんですよね。3件医者をまわったけどどこも同じ五十肩。 左脇腹は今回3回目。最初はジムで、筋肉「ぷっつん」すごい音がした。筋肉キレル時って、やはりすごい音がするんです。そのあとは、「真珠入り」で左肋骨痛めた。そして今年(07年)夏に小川山裏烏帽子の「軸」でたぶん。左手スラブをパーミング・左足ヒール・右手小カチの三点支持で右足を引き上げる時に腹筋を思いっきりつかって…。「たぶん」といったのは、そのとき気がつかなかった。次の日にジムでアップを終わらせた直後に「ずしんと痛みが走った」というわけ。年とると、怪我もあとになって出てくるわけ…? そいでね、クライミングによる怪我って、だいたい「クレジット」系なんですよね。無理して、そのときは大丈夫みたいな感じがあるけど、あとになって「どんと利子が大きくなっていて、支払い不能」みたいに…。「怪我のクレジット」…。ともかくも無理を重ねて、自己破産しないように、皆さん体を大切に。こまめにメンテナンスを。 <写真:台湾故旧博物館・3代にわたり、皇帝の装飾品を作る職人がいたんだって!上は白菜。下は多重塔> |
第13話 「大塚商会」まねて=「フリークライミングだじゃれ講座」 岩場にに通っていると、年長者が後輩に指示を出しているところに結構出くわす。そこで飛び出すのが「だじゃれ」。聞いていると緊張した場を一瞬和ませてくれる。清涼剤。あなたも味わって下さい。そんな「だじゃれ」を言ったのは「だれじゃ」(ごお〜んん) @ムーブがキツイ「クロスムーブ」は「クロウす」るよねー。(コケコッコォ〜) Aアンダーはどこにアンダー。下にアンダーろう。(カァ〜カァ〜) Bそこにポケットホールドあるだろー。集中してさがせ。ポケットみてるな〜。(キャイィ〜ン) Cそんな思いっきりがないデッドムーブじゃ意味ないよ〜。それは「どデッド」ムーブっていうんだよ。(バサバサードサー) D「振りって言うのは足を振ってバランスをとるムーブなんだぞ。ケツ振り振りしてどうすんだー。」「振りって足をふるんですか〜。お尻でバランスとるムーブだと思ってました。」(ウ〜ワンワンゥ〜) Eフリークライミングは楽しくのぼらなくっちゃな。登れなかったといって、くよくよするなよ〜。「根がクライミング」じゃしょうがねぇだろ〜。(ピポーピポーピポー) F「なにしりごみしてんだ〜。そこはダイノしかないんだよ〜。」「ダイノはとびつくことですよねぇ〜。失敗したらいダイノ〜?。」(シュポシュポシュポ、ピ〜) G引きつけないとホールドにとどかないだろ〜。苦しいのはわかるけど、顔を引きつけたって駄目なものは駄目なんだって。(ドンガラガシャァ〜ン) H「あのねヌンチャクというのは、昔カンフーから来たんだ。ケンカするときにつかったな。ソイで、カラビナの向きも大切だ、口をそろえるか互い違いにするか、ルートによってだな…。」「先輩、ウンチャクわかりましたから、早く登って下さい。順番が詰まっているんですから」(腰にぶら下げているだけで使い物なんないよ〜だ。いつもセルフとってくれないんだから、先輩は。)(ポツ…ポツ…パラパラパラ…ザア…ドシャバシャァ〜) I「手で操作できないときは、後ろに走ってロープのたるみをなくすしか無いだろう。だからランニングビレーっていうんだよ。」「先輩変なこと新人に教えないで下さい!後ろは絶壁ですよ!」(アレェ〜) J手が滑ってのぼれませ〜ん。チョークつけなきゃだめだけど、手が離せないんです。チョークやしい!(ヒヒ〜ン) K「なにしてんだ!。はって、早くはって、テンションだって!早く!!。」「先輩、ボルダーやってるんじゃないんですか。一人でテンションかけてますね!」(プッチ〜ン) <写真:韓国ソヌンサンの入り口のお寺・早雲山寺にて> |
第12話 ギューリッヒと一緒だよーん エナジーの常連、金子さん、若い頃ヨーロッパ遠征で、あの有名なW・ギューリッヒと一緒に写真撮影。ユージとバトルを演じただけでなく、W・ギューリッヒと写真におさまっているなんて、ちょーうらやまし〜。青春の1ページを飾っていますわな。 W・ギューリッヒといえば、「フリークライニング上達法」(山と渓谷社)という本。1988年に発行されたこの書籍。今、じっくり考えると「この時代にここまで考えてトレーニングしていたの!」と衝撃を受けます。だって、表紙の写真はハングのそれもクラックのフリーソロだよ…。 それで、その当時、この本を手にしたときはどうだったかというと、「へえ〜すげぇ」で終わっていた。「価値」を見いだせなかったんですよね。この当時は。だって、デッドポイントなんて理解できない用語が出てくるのですから。本当に後悔しています。反省しきり。この時、この本に従ってトレーニングをしていたら…。もっとも身体をこわしていたかも知れませんね。 それで、この写真をお借りして、私もギューリッヒと一緒に記念撮影をさせてもらいました。実年の1ページを飾るために。 追伸:残念ながら、写真の借用期間がすぎてしまい、返還することになりました。みなさん楽しんでいただけたでしょうか。返還は残念です。でもギュリッヒとの出会いは、私の心にしっかり焼き付いています。金子さんありがとうございました。 |
第11話 迷解不離苦羅用語辞典(1) フリークライミングというスポーツは、特殊なジャンルで素人には理解出来ないスポーツであるらしい。またそれをかじっている私たちにも、どうも理解できない要素がある。この辞書は、フリークライミングを特定の専門家の「私物」や「先祖伝来の秘蔵」にしないために編纂されたものである。日常的に活用して欲しい。 【フリークライミング】安全を確保して岩壁をよじ登るスポーツで充実感や達成感を味わえる。フリーの語源は、「道具を使わずに基本的に素足・素手で登ること」を意味する。しかし、「素足じゃ痛い→靴の使用」「安い靴だと上手に登れない→ゴム底が滑らない靴」とクライマーの欲求が進化してきた。今や頑丈なボルト・軽いザイル・滑りをとめるチョークとその欲求の進化はとどまらない。つまり「フリー」といいながら道具や用具に束縛されているスポーツ。束縛されていないのは「家族」「仕事」だけであるが、これも時間の問題で牙城が取り崩されるだろう。 《用例》 隣の旦那:「今日もフリークライミングですか」 当人:「天気いいですからね〜、家にいても疲れとれないですよ〜」 隣の旦那:「フリークライミングは、もっと軽い荷物だと思っていましたよ。結構荷物があって重そうですね」 当人:「みかけはねぇ〜。職場に行けばもっと重い荷物背負ってますから…」 隣の旦那「…(職場では「お荷物」ってウワサきいてますけど)…。『フリークライミング』で気分はらしてきて下さい!」 【8の字結び】ザイルとハーネスを連結する結び方の一つ。安全確実な結び方といわれる。結び方のポイントは、あらかじめ8の字を作り、ハーネスを通した後に、また8の字をたどり返してしばるなど、かなりたどたどしい。若い女性クライマーがこの方法で結んでいると、「はじらい」を演出しているようでカワイイ。ただし、唯一の欠点は一旦墜落したり、テンションをかけると結び目が固くしまり、ほどきにくくなる。悪戦苦闘して降りてきた若い女性がザイルをほどくのに苦労していると、つい手をだして助けてしまう。この意味では、男性と女性を自然に結びつける結び方でもある。独身女性には「縁結び」になる場合もあるが、魔よけにはならないから注意が必要。 《用例》 新人:「この結び目、堅くてほどけません。ほかによい結び方はないのですか」 講師:「何度もテンションと墜落を重ねたからね、仕方ないでしょ」 新人:「ほどくのに苦労するのはいやですよ…」 講師:「それなら良い方法を教えます…。それはね…。墜落しないことですよ」 新人:「せんせ〜、手ほどき上手ですねぇ〜」 講師:「ともかくも、登るにも工夫が必要ですよ。クライミング自体『8の字結び』じゃ、進歩はありませんからね…」 新人:「それって、私の頭が『固くなっている』ってことですね…、」 【ザイル】バブル崩壊前にアルパインクライミングに傾倒していたオヤジ言葉。正確には「ロープ」。「ザイル」と聞いても、極端な反応を示し差別的言動をとらないこと。逆に親近感を感じて欲しい。なぜならば日本経済を一身に背負ってきた世代の言葉だから。 《用例》 親爺クライマー:「悪いけど〜、そのロープとってくれないかな」 新人:「ははぁ〜。『ザイル』お持ちしました。どうぞお使いなさいませ〜」 【チョークバック】最近、街中でこれを腰につけている人が増えているがこれは亜流。本来の目的は「手の汗をチョークで相殺させ、岩を効率良く登るための道具」。一般的な普通のクライマーは腰の後ろにつける。違う付け方を見かけたときはクライマーかどうか疑った方が良い場合がある。変に声をかけない方が無難。岩場では緊張のあまり、頻繁に手に汗をかくため、いつも手を後ろに回し、チョークアップする。チョークバックを「忘れた」と知っていても、つい手だけは後ろに回してしまう魔法の道具である。すぐ緊張したり岩に危険を感じやすい人ほど使用頻度は増加する。 《用例》 若手クライマー:「この駅になるとどっと人が乗るから、一気に満員になるからいやだ〜」(しばらく満員電車に揺られる) 若い女性:「きゃ〜、この人痴漢…」 若手クライマー:「僕が何かしましたか〜」 若い女性:「なに急に手を後ろに回して、それも腰のあたりに〜」 若手クライマー:「え〜、そんなことしましたぁ〜」 若い女性:「なにしらばくれているの〜」 若手クライマー:「あのですね、僕は右手はね、つり革をつかんでいたんです。そしてですよ、右手が疲れて汗ばんできたのでですね、それから左手を右手に添えて…。…。あぁ〜ゴメンナサイ…」 若い女性:「何一人でブツブツいってんのよ」 若手クライマー:「僕が悪いんじゃないんです。『チョークバック』が悪いんです…」 若い女性:「…?」 <写真:03年夏の思い出・沖縄> |
第10話 今時の若者は!? なにあれ!「電車の中でお化粧してたり、平気で飯食ってる」「道ばたであぐらかいて座ってる」なんて! このように最近の若者を非難して、「もう日本は終わりだ」なんていう大人が多いけど、このような見方一面的だよね。間違っていると思う。 だってフリークライミング界では、若者すごいんだよ。彼なんか14aなんかもうフツーのグレードでしょ。 この間ジムで「高校生大会の準決勝ルート」をトライしてみた。11cというから、ルンルンで登っていったら、最後で落とされた。最後のムーブがこれまたキツイ力業。「高校生、これオンサイトした子いたよ〜」の声、こっちの声の方がもっとキツかった…。「準決勝で敗退ですね…」といわれて、さらに精神的にどん底へ。 でね、親爺が「12a」を登れるようになったのは、3年もかかったんだから、その間「臥薪嘗胆」(がしんしょうたん)で精進してきたのに、若者は1年もかからない。これって許せますか?。二子でもそうですよ。若者がきた時、「いっちょきたえたろか〜」なんて、内心ニヤニヤしていたら、いきなりペトルーシュカ12bオンサイト。「最後ちょっときつかったですね〜」だって…。「最後チョットだとぉ〜」って心の中で叫んだわけ。でそいでまた「おいしいよ〜12c」3撃…。<おじさん達は12cに何ヶ月かけてるか知しってんの…>と声にだそうとしたけど、ぐっとこらえて飲み込んだわけ。 あのね、フツーはだよ。最初にホテル二子11cに取り付いてだよ、「民宿」でフーヒーいいながら休んで、「ホテル」手前の核心部で、「ヤッパダメダー、チキショー」っていいながら降りてくるんだよ。そいで、「二子は難しいですね」って言い訳しながらルートを見上げるのよ。洗礼を受けて二子に通えるようになったのに。最近の若者は「儀礼」をすっとばっしゃう。というか、二子は一時的な「停車駅」くらいの感覚かな。次の高グレードにどんどんすっ飛んで行っちゃう。 ともかく、何をいいたいのかっていうと、「今時の若者すごいんだ」ということ。 考えてみれば当たり前なんですよね。 若者は筋肉フレッシュだし→オヤジは筋肉ボロボロで怪我の回復も遅いし 若者は酒も飲まないし→オヤジは酒を飲んだら止まらないし自制がきかなくなるし 若者はゲームなど健全な遊びで上達も早いし、ゲームで指を鍛えちゃうし→オヤジはゲームをしても反応は鈍いし、悪い遊びをたくさん知っているし 若者はジムや岩場に彼女をつれてきて明るいし→オヤジは妻と子どもの顔をのぞき込んで、気をつかいながらコソコソと岩場やジムにやってくるし 若者は時間が余っていつもジムにいけるし→オヤジは仕事で疲れてジムにも行けないし 若者は疲れても回復が早いし→オヤジは回復が遅く次の週にも疲れを引きずるし 若者はバイトで金はあるし→オヤジは家族のために犠牲をはらい小遣いが少ないし 若者は純粋な気持ちでクライミングをたのしんでるし→オヤジの多くは、アルパインやその他でつまずいて、フリークライミニングなら何とかなると思って登ってるし 若者は若いからグレードを上げられるし→オヤジは歳とってるから、岩が逃げていくし 若者は力強くぐいぐい登るし→オヤジはボテボテと見るからに、廃品回収されそうな登り方をするし そうそう若者に一言いっておきたいことがあるんだ。 電車の中でつり革にぶら下がって、ねっこけて疲れ切っているオジサンをみると、高齢化社会の末期症状を連想して、「日本沈没」なんて暗くなってしまうけどね。どっこい、日本有数の岩壁・二子山に来てみてね。来ると分かるけど、そこで登り込んで、精進しているのは、精神年齢の若いおじさんおばさんばっかりだよ。この様子から、日本の将来を「展望無し」と予想しないでね。その奮闘ぶりから「まだまだ日本は将来性あるぞ」と見て下さいね。 だからね、若者諸君、岩場やジムでは年配の人を大切にして下さいね。 <写真:タイ・ワット−プラ−マハタートの木の根に取り込まれた仏像頭部> |
第9話 はだかになれないワケ 岩場での「裸族(らぞく)」、格好いいですよね。筋肉隆々で、逆三角形で。上腕二頭筋とか三頭筋とか発達していて、ほれぼれしちゃう。あこがれちゃう。腹筋なんか階段になっているんですよ。理科や保健の授業で、彼を黒板の前に立たせて、「ここが大胸筋、そいでここが…」なんで生徒に教えることが出来ちゃうくらいすごい。そういうクライマーがですよ、ギャーオ〜なんて言いながらクロスムーブを決めてごらんなさい。それだけで口をあけて唖然。絵になっちゃう。こちらはダボダボのTシャツをきて、「すいませ〜ん、でまーす」と申し訳なさそうにヒラヒラ行くわけですよ。 裸族はまた肌のつやがいい。小麦色で光っている。まぶしい。あれなんでなんですかね。たぶん体重を落とすために食事制限してるはずなのに、同じ努力をしてもこちらは張りもつやもない。かたやまぶい。「天は我をみかぎったぁ〜」ってほえたくなります。 不思議なんですが、一旦そのような裸族のはだか姿を見てしまうと、彼がシャツを着ていても、格好いいイメージがまとわりついて離れないんですよね。彼がシャツ着て登っていても、裸の筋肉隆々の彼を連想しちゃう。こんな連想って変態ですかね。印象というのは、一旦脳裏に焼き付いてしまうと、簡単には消去できないんですね。ほんとうに印象って怖いです。 二子山とか鳳来とか小川山にいくと、裸族集団がごろごろいて、すっごい恐怖なんです。いつ裸になって登り始めるかがです。これって、コンプレックスを感じている私にとって、心理的に攻撃されるようなものなのですから。「裸族禁止令」が欲しい。 ほんとは私もね、裸になりたいんです。だってちょっと汗ばむ日、裸になると、不思議なんですが、岩への手の吸い付きが全然良くなるんです。 「うそ〜。それってさぁ〜、心理的な影響じゃないの?」なんていわないで下さい。裸になると、体熱が少々奪われて手の平の発汗が押さえられると思うんです。 「ほんとは、マッチョでかっこいい〜と言われたいと思ってんじゃないの」なんて、私の本音を射抜くような心理攻撃をしないでくださいね。 「だったら裸になれば!」というでしょ。それいわれるとこまるんです。簡単になれないんです。 そいで、何故私が岩場で裸にならないのですかって? では問題です。私が岩場で裸族になれない理由は何でしょうか。 (1)ブッダのように、苦行のためあばら骨が見えているから (2)腹筋が段違いに発達して、恥ずかしいから (3)色白で外人に間違われるから (4)身体全体があざだらけだから (5)減量の影響で皮膚がだぶついているから さて正解はどれでしょう。ちなみに私の奥さんはとてもやさしくて、食事も栄養に気にかけてくれています。へんな誤解をしないでくださいね。(4)は絶対あり得ないです。 ともかくも、人の少ないとき、それもRPをねらうとき、私も裸族に恥ずかしそうに仲間入りしますので、見て下さいね?。 見たくもないもの見せるなですって!?。あまり年寄りをイジメなくってもいいと思うの…。だってRPがかかっているんですよ!。 裸族にいれて!年寄りだって少しは筋肉あるんだから!。 ※(注)RP=何度か試しに登った後、そのルートを途中で休まずに登り切ること(完登すること) <写真右:タイ・バンコク王宮にて> <写真左:王宮内にあるブッダ像> |
第8話 空中格闘技戦(ドッグファイト) フリークライミングは見方によっては、戦闘機のドッグファイト(空中格闘技戦)に見えませんか。台湾に行ったとき、クライミングジムに行ったら、フリークライマーを「空中戦士」っていっていました。カッコいいですね空中戦士ですからね。 そいで、思い出したのが太平洋戦争の航空戦。アメリカはグラマン。日本は零戦。でね、零戦はグラマンにやられてしまったわけ。結果は制空権を握ったアメリカが戦争に勝利したのです。グラマンはパイロットを守るため防弾設備を万全にし、エンジンを強力なものにした。安全優先・重量犠牲を設計思想にしたわけ。一方、零戦はエンジンの弱さをカバーするために、防弾施設と機体の剛性を犠牲にして軽量化を図った。その結果、空戦では軽快な動きで優位に立てたが、急降下をすると空中分解をしてしまう問題が生じた。ところがグラマンは危なくなったら重量を生かして急降下して逃げる。上空から急降下して零戦をねらう。ちょっと弾丸を撃ち込めば零戦は火を噴く。零戦はワンタッチライターだなんていわれたのです。これでははっきり言って負けるわな。 話を「空中戦士」にもどしますが、クライマーは「グラマン」と「零戦」の両タイプにわけられると思うのです。そして岩場でドッグファイト(空中格闘技戦)。このドッグファイトみものですよ。ちょっとのぞいてみませんか。 〜零戦とグラマンがあるルートをトライしている。それを初心者と熟練者が見ながら、クライミング談義が始まる〜 熟練者:いや〜零戦は軽快な登りでしたね、最後でテンションが入ったけれど…。 初心者:いよいよはグラマン登場ですね。あんなに筋肉ついていてもクライミング出来るのですね 熟練者:はぁ〜?ちょっとバカにしていない?。まあ見ていなさい。これからあのルートでグラマンが零戦にドッグファイトを挑むから。 初心者:はあ〜い。…グラマン、結構下部を軽快に登っていますね。 熟練者:軽快と言うよりも力強いでしょ。ぐいぐい、腕力を中心に筋力で引きつけているからね。腕だけではないよ。足の筋肉を見てごらん。立ち込みもパワフルだよね。 初心者:そういえば零戦は、軽やかに振り振りとか足技を多用していましたね。 熟練者:いいところに気づいたね。零戦はパワー不足だから技にたよるんだね。今グラマンが引きつけているところなんかはデッドでこなしていたでしょう。 初心者:デッドポイントは難しいんでしょう。 熟練者:グラマンは重量があるから、デッドしたあと上手く体重がゼロになるポイントでホールドをつかむ必要がある。まあタイミングが難しい。でも零戦は体重が少ないから、少々ポイントがずれてもホールドをつかんでしまえば保持できるんだよ。 初心者:なるほどね。でもグラマンはエネルギー消費量は多いでしょうね。 熟練者:それは大丈夫。筋肉が多いと言うことは、エネルギーをためるタンクがでかいということでもあるのだよ。だから持久力もある。 初心者:なるほどねぇ〜。あ、グラマンが核心をクロスムーブで抜けようとしている〜。 熟練者:無謀ですね。クロスムーブは零戦の得意戦法ですよ。 初心者:どうしてですか。力でクロスを押し切る事は出来ないのですか。 熟練者:肩の筋肉を見てごらん。あの筋肉がじゃまをしてクロスは無理でしょう。肩だけではないよ。腰回りの筋肉で足のクロスにも難がある。 初心者:あ〜、グラマン墜落です。 熟練者:急降下で危険を回避したと言いなさい。零戦とまともにドックファイすると勝てないからね。あそこはパワーを生かして正対で力強く言って欲しかったな。 初心者:でもグラマンが急降下すると、ビレーヤはダメージうけないですか。 熟練者:見てご覧なさい。ビレーヤーは飛ばされたでしょう。これでいいのです。ショックが和らげられて。両者安全ですよ。 初心者:そういえば、先ほど零戦が落ちたとき、壁に激突していましたが。 熟練者:危なかったですね。零戦は軽いから、どうしてもロープが流れないんですね。ビレーヤーの技術が必要ですね。それと、零戦は身体をしぼっているから、ちょっとしたはずみで怪我をしてしまう。 初心者:それはどういう意味ですか? 熟練者:もともとね、零戦は骨や筋肉の量が少ないでしょう。メンテナンスが大変。体重管理に神経つかいますからね。それにちょっと怪我するとそれが致命的になり、クライミングの軽快さに難が出てしまう。見てご覧なさい。怪我の多いのは零戦ですよ。 初心者:そうすると、グラマンが体重をしぼっていくとどうなりますか? 熟練者:いいところに気がつきましたね。よりパワフルになりますね。自分の体重をかけながらトレーニングしますから、筋肉がより洗練されますからね。…。 初心者:グラマンは重量の重さに悩んでいるけど、結構優れた面がありますね。 熟練者:そうだね。一方、零戦も軽快な反面、色々悩みを抱えているんですね。 初心者:今回のドッグファイトはどっちの勝ちですか。 熟練者:どちらもRPしていないから引き分けですね。まだまだ続くから、よく観察して、それぞで繰り出す技術を盗んでおいた方がいいね。 初心者:私の将来のドッグファイトのためにですか…。 さてさて、論議はつきないようです。あなたは零戦?それともグラマン?。岩場やジムでのドッグファイト、よーく見学して下さいね。 <写真上:タイ・ワットポー(巨大寝仏)と足の裏側=悟りを開いた仏様・私も早く悟りを開きたいと願い足の裏側をなぜてきた> <写真中・下:タイ・ワットアルン(暁の寺)> |
第7話 パブロフの条件反射 フリークライミングを他のスポーツと比較すると、やっぱり「特殊」なスポーツと思うのです。そしてその特殊性は、フリークライマーの性格まで決めてしまうのではないかと最近思うのです。 フリークライニングは陸上競技やスキーの大滑降のようにタイムでは争わないですよね。ではどのようなスポーツかっていうと「自分に課題を設定してそれを克服するスポーツ」といえます。ですから岩場では各自、自分のペースで登る事になります。 このようなスポーツですから、フリークライマーは、常に「自分の課題」を持っているといえます。そしていったん課題を設定するとそれをやり遂げないとやはり気が済まない。このような特殊性から、次のような性格が生まれてくるように思います。私の気のせいですか? (a)デストロイヤー(自己破壊的性格)=課題に熱中しすぎて、自分で自分の体を破壊してしまう。自分の筋肉で自分の筋肉を壊してしまう。すごいですね〜。「怪我のコンビニエンスストア」なんていわれている人もいますね〜。 (b)ナルシスト(自己愛的性格)=課題そのものに取り組んでいる「自分を愛してしまう」タイプ。一見すると自己破壊的性格と同じタイプに見えるが、このタイプの判定は、その人に自分の課題ルートについて話させるとわかる。実に楽しそうに話すわ口は止まらないわ…。完全に惚れ込んで見えなくなっている。みんなから愛されるタイプ。傷ついた「お手々」を家に帰ると「あ〜なんてかわいそうな」なんていいながら、スリスリしている人。 (c)パブロフ(強迫神経症的性格)=これはクライマーなら誰でも持っている性格。特に核心部のムーブで、一旦出来てしまうとそのムーブを替えようとしないんですよね。ところが下から続けて来ると、肝心要の核心部ムーブができない。まるでパブロフが犬を用いて実験したように、核心部になると条件反射で同じムーブをしてしまう。同じところで、同じムーブを行って、そして同じように落ちる。でもちょっと休むと登れちゃう。そして「ムーブは完璧」って自分に言い聞かす。そして次のトライで…。いや〜慣れって本当に恐ろしいですね。 <写真上:プラナン・タイワンドウオールで遊ぶ> <写真右:プラナン・タイワンドウオールからライレイビーチを望む> |
第6話 私が「名誉会長」ですって! 静香ちゃんの「イナバウア〜」は話題になりましたね〜。華麗でした。それはともかく、フリークライミングは「フィギアスケートや体操のように、審査員が得点を出して判定するスポーツではない」んですよね。また野球やサッカーのように得点を争うスポーツではない。じゃあどんなスポーツかっていうと「グレードによる自己判定を基準とするスポーツなんです」。 課題解決スポーツには必ずグレード(ランク)が付属します。そのグレードを追うことで、自分の進歩がわかるようになっているのです。 ところで、自分のクレードが限界に近づいてくると、どんな性格が現れてしまうと思いますか。ご存じですか。そのX(エックス)デーのために心の準備をしてみてはいかがでしょうか。 (a)転進型=このグレードは登れないとさっさと見切りをつけて、他のルートにすぐに変更するタイプ。中国に侵略した日本軍は負け戦や不利な戦いで敗退する場合、「撤退」「敗退」とは絶対言わなかったそうです。そのときに使った言葉が「転進」。フリークライミングの場合、いさぎよい転進は好意的に見られますが、転進を多く続けると経歴に対して疑問に思われるから注意してください。クライマーってプライドがつよいからね〜。 (b)非行型=何度もチャレンジして、なかなか登れない時、フリークライミングとは違った世界(もの)に手を出してしまう。仲間内では「非行型(グレた)」とは言えないので、「症候群」と呼ぶ。どのルートで非行に走ったかにより具体名がつく。二子では「任侠症候群」「唐獅子症候群」が有名。ちなみにどちらも「背中に絵を背負う世界」のルート名に関係しているところが興味を引く。ルート命名者の先見性には敬服する。しかし、その非行も長くは続かず多くはクライミングに戻ってくる。これがクライミングの「脳内麻薬」かもしれない。非行に走らないように普段から暖かく迎えてあげましょう。「がんばったねぇ〜」「いいのぼりだったよぉ〜」の一言が救いになります。非行克服は明るい家庭から。 (c)名誉会長型=あきらめずにチャレンジし続け、「夜の明けない日はない」を地でいくタイプ。最高の理想型でもっとも尊敬されるタイプ。「名誉会長」と初めて呼ばれた時は、精神的にガクっとくるらしい。精神的打撃は相当なものと判断できる。しかししばらくすると居直って精神的に安定する(らしい)。これがその後のレッドポイントにつながるようである。今までの経験から「名誉会長」在職のまま引退した例は少なく、必ず名誉職を後輩に譲る。名誉職を放棄した場合はもちろん前記(a)または(b)となる。ちなみに名誉会長になる前は、生徒会長ないしは選手会長に就任するが、これらはあまりいわれることはないが、今後心の準備のためにはっきりと指名しておいた方がよいのではと思う。レッドポイントすると「後援会長」に退くが、これは「金はださずに口は出す」うるさい存在となる。二子の現状での名誉職は「任侠道」と「唐獅子」のみ。しかし、各ルートにも必ず存在するので、是非探して欲しい。 いかがでしたか。「特殊なスポーツ」に慣れ親しんでいると、知らず知らずにその「特殊な性格」がしみこんでしまい映し出され形成されてしまうのではないかと、時々悩んでしまうのです。みなさん一度、自分の性格判断を試みてはいかがでしょうか。 <写真上:アオナンビーチに浮かぶ岩頭・クライマーが登っていた> <写真右:プラナン「オレンジの涙」核心部に向かう> |
第5話 「エロオヤジ?」 夕食時の家族団らんの最中に突然ベルが鳴った。懐かしいフリークライミング仲間のSさんからの電話。 |
第4話 「バカの壁」に突き当たる この間、職場で「あなたの夢は?またその理由は」というアンケートが回ってきました。同僚の中に「世界各国を見て回る…世界の各国を回って、様々な食事を味わったり、自然に親しみ珍しい動物見たり、世界の人々と交流して自分を発見したいから」なんて書いている人が多いのです。うらやましぃ〜じゃありませんか。このようなアンケートが来ると、クライマーである私はいつも苦痛を感じてしまいます。だって「世界の岩場を訪問して、14aを登りたい…」なんて書けませんよ。「あんた何いってんの?」でおしまい。「垂直の世界に挑む人間の努力」を理解しもらうにはどうしたらいいんだろうといつも悩んでしまう自分をつい発見してしまうんです。日常生活の中で自分の本心を「表現出来ない」このつらさ。同じクライマーならわかってくれますよね。肩身の狭い生活を強いられていますよね。 |
第3話 ツリークライミングの誘惑 結局のところ、鶏と「何とか」は高いところを好むって言われますけど、フリークライミングは木登りや石垣登りの延長なんです。単純なんですよねスポーツとしては。シンプル(単純というとどうもアタマの方も連想され誤解を受けそうなので用語変更)だからおもしろいし、奥がまた深いんです。この「奥が深い」というところがポイントで、「腕力勝負だけの世界ではなく、知的な要素が90%以上占めている」と強調したいのです。 |
第2話 保険をかける? 初対面の人や、職場の人に、「あなたの趣味は何?」と聞かれると返答に困まってしまう。「フリークライミング」と言っても、「それ何?」というような顔をされて。「岩登りそれも天井を這うような岩を登るんです」というと、「すごいですねー」と返ってくる。ほめられるともっと自慢したくなりますよね。でも聞いた当人は、「登り方」までは理解はしてくれていないようです。「落ちたら死んじゃんですかー」くらいの認識かな。 私たちフリークライマーは「20m前後のハングした壁を登り切る」のが目的で、途中で落ちてしまったら、すべてゼロ。すべて一から出直。つまり、この世界では途中で落ちてしまったら「登ったとは認めない」のです。最後まで登り切ることが基本条件だから非常につらい。また、登るルートに、いわゆる困難度を示すランク付け(これを私たちはグレードと言います)があって、いかに難しいルートに挑戦し続け、登り切るかというところにおもしろさを見いだしているわけなんです。この辺の行為も理解してもらいたいですよね。でも、ここまで説明すると、「何も修行僧のように自分をいじめなくていいんじゃない?変態?」なんて顔をされてしまいそうで、「岩登りが趣味です」くらいにとどめてしまうのです。フリークライマーは一般社会ではすぐに引いてしまう、シャイな性格の持ち主がおおいのです。 それはともかく、私たちは一歩でも自分のクライミング能力を高めたい一心で、自分にあった高難度のグレードに挑戦するんです。このように書くとカッコいいですよね。「クライマー=チャレンジャー」みたいで。でも途中で落ちたらゼロですから、一方ではクライマーは「恥かきたくねー」と思っているわけです。同じところで何度も落ちると「カッコ悪りー」と内心思っているんです。いやね、実のところ、いつも落ちる場所(私たちの世界では、この場所を「核心部」といって、筋力的にも精神的にも一番難しいきつい場所なんです)をクリア出来ないと、精神的にがっくり来て、「俺は能力の無い奴だ」「俺はだめな奴だ」なんて深刻に考えてしまうんです。そして周りの視線を気にしちゃうつい。本当につらいです。だから、落ちた人を見ると、その人の心理状況が手に取るようにわかっちゃう。 でも、一方でね、他人が落ちると、「もうちょっとだったのに」と声をかけながら、内心「よし、いいぞいいぞ」と失敗を喜んでしまうんです。そしてほっとするんですよね「失敗するの俺だけじゃないぞ」って。中学生とか高校生の時、運動能力テストで1500mの走らされた経験は誰にでもありますよね。スタートしてみんな頑張っちゃって、集団になって走っていく。みんなが懸命になるから自分も一生懸命。でも一人二人と脱落していく、そのときほっとしませんでした?あれですよあの気持ちとなんら変わりない。 それ以上に、他人の失敗を楽しんじゃうようなところがクライマー同士にあるんですよね。「人の失敗を喜んじゃうなんて許せない!」って真剣に考えないでくださいね。互いの深層心理を理解しているからこそ、「失敗をゲーム感覚で楽しめる」わけで、これもクライミングというスポーツの特殊性なのです。 だから、登る方は、つまり実践者は「落ちたくねー」という心理状況。それをみている方は観客で「落ちたらおもしれー」という気持ち。それが岩場の中で交錯している。そして実践者のショーが終わると、攻守入れ替えで実践者が観客席に座るというわけ。「恥の文化」そのもの。恥をかいた方は深刻で、それを見ている人は言いたいことをいって楽しむ感覚なわけ。 それでね、自分の課題にトライする場合、周りの人にいろいろ一言声を掛けとくんです。失敗したとき、笑いものにならないように、あるいはまた自分自身に対して、あらかじめ予防線を張っておくわけ。恥じをかいた時の「言い訳を」あらかじめ表明しておく。同情を得ておく。このそれとない宣言は、「落ちた後」で言うより、非常に効果があって、観客にいろいろ言わせない伏線となるんです。これはいろいろパターンがありますよ。次はそのいくつかの例です。 「ちょっと風邪気味でね」(体調不良を強調)…体力と筋力を最優先するクライマーには効果最大 「今日、少し、岩、湿気ってない」(自然条件に責任転嫁)…偉大な自然のお告げで納得させやすい。ただ成功者がいない場合のみ通用 「新しい靴で、ゴムがなじんでないからなー」(道具や装備に注目させる)…個人の条件で相手をはぐらかす 「今週はジムで登りこんじゃってさー」(トレーニング疲れをクローズアップ)…クライマーのクライミング熱意を逆利用 「今週は仕事が忙しく、疲れが抜けないんだよね」(仕事への責任感を熱弁)…仕事よりクライミングに命を賭けるクライマーに心理的攻撃 「飲み会があって、飲み過ぎちゃったんだよね」(職場地域の人間交流の大切さを指摘)…「人付き合い」を排除するクライマーの弱点を突く 「まだ、ムーブが完成していないと思うんだよね」(自分の弱点を事前にさらけ出す)…相手に安心感を与える心理効果 「下部をもっと、さらっと登れるようにならないとダメだよね」(ルートの困難度を表明)…同情をさそう 「昨日、奥さんと買い物にいってさ、…」(家族愛夫婦愛を強調)…家族とクライミングを同等に大切にしていると嘘をつく 他にどんなパターンがあるか、考えてくださいね。 そうそう、登る前に、「今日はどんな保険をかけて登り始めますか〜」と言われないように、細心の注意を払ってください。先制攻撃をかけられたら、台無しですよ。相手に知られないように、ゲリラ的にきっちり保険をかけて登り始めて下さい。失敗しても安心な保険を。 ところで、同じルートをトライして互いに失敗してしまったクライマー同士の会話は最高ですよ。「傷のなめ合い」。これは絶対見逃せない(聞き逃せない)です。言い訳のオンパレード。勉強になります。岩場で聞き耳立てて下さいね。人生の縮図ですから。 <写真:平成17年夏・中津川林道でのカモシカ> |
第1話 フリークライミングは特殊それとも異常? 自分のトライしているルートから離れて、他人の登りを見てて、時々思うことがあるけど、やっぱりフリークライミングというのは特殊なスポーツですよね。 |