1988年 アステローペ試乗会
アステローペのフロントビュー やはり一段高くなった後部が独特。東北自動車道のSA上で休憩中に撮影。
正面ヘッドライト付近に飾られた富士重工とアステローペのロゴ
<FONT size="-1">リアのテールライト部にはボルボと、形式名「B10M」のロゴ</FONT>

 「アステローペ」は1987年、富士重工+ボルボによって開発された観光・高速車です。1985年に開催された「つくば万博」で運行された連接バスの経験を生かしたセンタアンダフロア式のシャーシが特徴で、このレイアウトを生かしてリアが2階構造になっていたのが何といっても最大の売りです。貸切バスの他、庄内交通を皮切りに羽後交通やJRバス各社では夜行高速バスとしても数多く採用されました。はとバスでは定期観光バスとしても使われています。P−B10M(HD−Vボディ)からスタートした同車はU−B10MC、KC−B10MDと移り変わり、ボディも1991年には7Sをベースとしたものにモデルチェンジされました。2001年まで製造されましたが、KL−規制への対応ができないという理由で生産が終了する事になりました。
 
 さて、発売開始の翌1988年7月23日、九段書房から刊行されていた「モータービーグル」誌
(1990年に「バスラマ・インターナショナル」(ぽると出版)を立ち上げる和田由貴夫氏が在籍していた雑誌です。)主催の「アステローペ試乗会」が行なわれました。富士重工所有のアステローペに乗って大宮〜日光間を往復するというもので、誌上で参加者の公募が行なわれました。かなりの倍率だったとも聞いておりますが、運良く抽選に当選し、夜勤明けだった当日、いそいそと大宮まで出向いて参加して参りました。慌しく、しかもあいにくの曇り空(時々雨)の下ではありましたが、有意義な一日を過ごせたと思っております。

 「アステローペ」販売終了から間もなく8年、富士重工自体もバスボディの生産を終了して早6年になろうとしており、その数も少しずつ減ってきています。この機会に、自家用バスではありますが、改めてユニークだった内外の仕様と、当時の試乗会の模様を、本当に簡単ですけれどもここに記録しておきたいと思います。
(2009年1月8日)

アステローペ ボディと車内

正面。富士重工所有の自家用車で、ナンバーは「群馬22ら22」。

正面ヘッドライト付近に飾られた富士重工とアステローペのロゴ
リアのテールライト部にはボルボと、形式名「B10M」のロゴ

後部。やはり2階建て構造になっているため、通常のSHDと比べても高くなっている。

非公式側。独特の車体構造が良くわかると思います。

THD101KE型エンジン。前後輪の中間に配置したセンタアンダフロア構造が独特のレイアウトを生み出した。

車内。前方からの撮影。「2階席」という事になるが、これだけだとごく普通の観光バスという感じです。

これは後方から。1階席に下る階段の付近からの撮影。東北道を走行中。

リアの1階席。目線がマイカーに近くなるため、迫力ある走りを堪能できたと思います。後の夜行高速バスでは、通常は予備席として事前の販売は原則行なわず、サロンスペースとして使ってもらっていたのが普通だったと思います。
1階席は向かい合わせのボックスシートで、サロンとしては最適だったでしょう。TVも置いてありますが、夜行高速バスではこの付近は乗務員の仮眠室として使われていたように思います。
運転席。オートマチック。
2階から1階に降りる階段。

試乗会を前に、「モータービーグル」誌から届いた試乗会の「乗車券」。乗車券といってもB5番の用紙なのですが。当時神奈川県内で働いていた私は、夜勤明けの後、この「乗車券」を持参して、小田急と埼京線を乗り継いでいそいそと大宮へ向かいました。
(昼出発だったもので。)

いよいよ試乗会

大宮駅近くの乗場に「アステローペ」が姿を現しました。どうして大宮発着なのか、正確な理由はわかりませんが、この日は土曜日で、特に午後の都心の渋滞を懸念しての設定だったらしいです。

大宮を出発した「アステローペ」は東北道に乗り、途中佐野(たぶん)SAで休憩。同好の諸氏が思い思いに撮影して廻ります。

目的地の日光・東照宮そばの駐車場に到着しました。
全くの偶然だったはずですが、この年の4月に発足したばかりのJRバス関東の貸切車(高萩支所・
常磐支店)の〔641−6944〕(P−LV219Q JNRのマークが残っていますね。)との並びが実現。私たちももちろん、相手方の運転手も興味深そうにこちらを眺めていました。
JRバス関東の「アステローペ」初採用は5年後の1993年。(Jリーグ・ジェフ市原の選手輸送用。)

フリータイムになったので、さすがにバスばかりでも疲れると思い、少し観光もしてきました。東照宮の「陽明門」の前で。もちろん、顔面一杯ボカシが施されているのは当サイト管理人です…。
東照宮なんて、小学校の修学旅行以来だったかな…。

半日だけの日光往復で、多少「弾丸ツアー」っぽい所もあったのですが、帰り道も弁当なんかを食べている間にあっという間に大宮に到着。

試乗客を降ろした「アステローペ」は、群馬・伊勢崎の富士重工へ帰って行きました。
短かったですが、楽しい旅をありがとうございました。

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参考文献
「バスラマインターナショナル bP」
「バスラマインターナショナル SPECIAL 8」
「富士重工業のバス達」
(いずれもぽると出版)