そこは、水音すら聞こえないほどの静寂な空気が漂う 一面濃い紫色の空間だった。 周りには、怪しげなカードや硝子球。 不思議と心が落ち着くような、お香の匂い。 ここは紫色を基調とした占いの館のようだった。 さっきまで駅前の大通りを歩いていたはずなのに、 どうして急にこんなところに来たんだろう・・。 私はなぜかその館の真ん中に・・立っていた。 お店の中には、一つだけ区切られた空間が見える。 大きな濃い紫色のカーテンに包まれた部分。 占い師がいるのだろうか・・。 でも不思議と嫌な感じはしない。 むしろ、そのカーテンに囲まれた部分に 飛び込んでしまいたいとも感じる。 その他に目に映る物も、とても珍しい物ばかり。 でも、その物すらも暖かいように感じる。 店の中は、お香の良い香りと共に、 とても暖かい空気が流れていた。 ・・・外にいたときよりもずっと暖かい。 そう・・・まるであの人のような場所。 はかなげに見えても、決してはかなくない。 不思議な空間を持った人。 中に踏み込めないような感じがしながら・・ 実はとても暖かくて、誰より感情豊かな人。 そう・・ここに漂っているお香のように 不思議な暖かさを持った・・・ あの人は・・そんな人だった。 神様のような不思議な暖かさで、私を大切に ・・大切にしてくれた人。 どうしてこんなに気づかなかったんだろう・・ あんなに大切な人・・ほかにいる訳ないのに・・。 私はすぐ近くの棚に置かれてあったカードを 知らず知らずのうちに・・触れようとしていた。 そのカードは・・・。 タロットカード『法王』のカード タロットカード『魔術師』のカード |
簡単だと思うので選択肢はノーヒントです(^^)
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