2007年06月12日

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適当RPG【3rd edition】リプレイ




【幕間】 VS凶兆の黒鴉

  クレース さらわれる






 きっかけはこんな一言だった。

クレースのPL : ちょっとだけサード小ネタをやってみたいので、集めてしまいました。

 そしてエピソードは、亜人の迷宮をクリアしたサードパーティがささやかなパーティを開いているところから始まる。






今回の参加メンバー


ゼファー
吟遊詩人/レベル5
HP17 MP20 TP6

カイマ
魔法使い/レベル5
HP15 MP30 TP6

ナギ
戦士/レベル5
HP25 MP0 TP6



クレース
僧侶/レベル5
HP22 MP22 TP6

イリス
骨董屋
 



◆Scene01◆ イリス 登場する

 この日、亜人の迷宮を踏破したパーティは、酒場で祝勝会を開いていました。


ナギ : 「では、亜人の迷宮攻略を祝して、乾杯であります!」
ゼファー : 「いえーい。祝、腕相撲勝利〜」
ナギ : 「一人だけ負けてしまった方もいるでありますが…」(笑)
ゼファー : 「ロウニンはヒョロイからな」(笑)

 と、そんな風にして盛り上がっているところでした。『彼女』が来たのは。


GM : で…酒場の中に見慣れた僧侶が入ってきます。なんかうろうろしてる。
カイマ : 「オッサン?」
ナギ : 「…ん? クレース殿でありますか?」
ゼファー : 「何やってんだ?」
GM : で、みなさん…というかゼファーを見てかけよってきます(笑)
ゼファー : 「あれ? クレースのオッサンじゃない…のか?」
クレース?@GM : 「ゼファー、ここにいたのね! よかった、探したのよ?」 ゼファーは誰かわかりますよ(笑)
ゼファー : 「イリス姉ちゃん! ってことは、ついにオッサンは成仏したんだな」(笑)
カイマ : 「……な!?」
ナギ : 「じょ、成仏? い、一体何が起こっているでありますか?」(おろおろ)
クレース?@GM : 「あ……みなさん」
クレース?@GM : 「カイマさんと、えーと、ナギさん? はじめまして。なんだかこういうのもおかしいような気がするけど…」 いつもと同じ声と顔でしゃべってる(笑)
カイマ : 「オッサンが。外見少女のオッサンが、女言葉を……(汗)」
カイマ : 「いやこの場合逆か? 元々おかしいんだから、元に戻ったと考えるべきか?(混乱)」
ナギ : 「えっと…クレース殿、ではない?」
ナギ : 「はっ! もしや…生き別れの双子の姉妹!?」(笑)
ナギ : 「世に聞く一卵性双生児でありますか! いやあ〜実際にお目にかかるのは初めてでありますよ!」(笑)
ゼファー : 「まあ、普通はこれ見たら驚くよな…」
カイマ : 「つーか説明しろよゼファー!(スコーン)」
ゼファー : 「それが人にモノを頼む態度か、コラ〜。(ゴリゴリ)」
カイマ : 「頼んでいるのではなぁい。お前には説明義務があるんじゃあ!」
ゼファー : 「へーん。お前には教えてやらねえもんね。悶々としたまま夜も眠れなくなってしまえ」
イリス@GM : 「ごめんなさい、私はイリス。ダンジョンの中では…腕輪…クレースが、なんていうのかしら…」(困惑)
GM : イリスはおろおろしている!(笑)
カイマ : 「いやいや、お嬢さんが謝る必要はこれっぽっちもありませんよ。悪いのはゼファーだ(ビシ)」
ナギ : 「何を言っているでありますか? イリス殿。きっとクレース殿を探しに来たのでありますな? この街に入ってくるとは…よほどの覚悟をして来られたものとお見受けするであります!」
イリス@GM : 「本人がいるといいのだけど……あ」
イリス@GM : 「話してる場合じゃなかったわ、ゼファー、あの、クレースがさらわれてしまったの!」 よく見るとイリスは腕輪をしていない。
ゼファー : 「は?」
イリス@GM : 「それで、困ってしまって…ゼファーを探してこの酒場に…」
ナギ : 「なんと、クレース殿がさらわれてしまったと!? それは一大事であります!」
イリス@GM : 「…ナギ…さん?」
ナギ : 「クレース殿は我がパーティには欠かせない僧侶であります! かつイリス殿のご姉妹とあらば、探さない訳にはいかないのであります!」
ゼファー : 「ああ、分かったって。一緒に探すから、…でどこでなくしたんだ?
ナギ : 「って、ゼファー殿…クレース殿を、そんな、なくしたとか…モノみたいに…」(笑)
カイマ : 「……わかんねえ(汗)」
イリス@GM : 「なくしたのではなくて、さらわれてしまったのよ…場所はわかってるんだけど、どうにもできなくて」
ゼファー : 「なんだ。場所が分かってるんなら話は早いじゃん。そこへ行って取り返してくれば良いんだろう?」
ゼファー : 「オッサンは気に食わないけど、イリス姉ちゃんの頼みだからな。しょうがない」
カイマ : 「困った女性は放っておけないだろ」
ナギ : 「いざ出陣であります!」

 こうして、状況を把握している1人と全く把握していない2人が、クレース救出に動いたのです。





◆Scene02◆ カイマとカラスのばたばたバトル

 さて、イリスの案内で「クレースがさらわれた」という現場に向かいます。


ナギ : 「ところでゼファー殿。前々から気になっていたでありますが…確かにクレース殿はあまり女性らしくない振る舞いが目立つでありますが…どこから見ても美しい女性の姿。『オッサン』呼ばわりはいかがなものかと思うのであります」
ゼファー : 「心の眼で見るんだ! そうすれば、気に食わないオッサンにちゃんと見える!」(笑)
GM : イリスの泊まっている宿がある通りの裏手に着きます。ちなみにイリスはわき腹を押さえてしゃがんでる。
カイマ : 「なんだ、差込か?」
イリス@GM : 「あちこち走ったせいで……」
ゼファー : 「ああ、もう。体きついんなら無理しちゃダメだ」
ナギ : 「? イリス殿? むう、お疲れなのでありますな。休んでいて下さい」
GM : イリスはしゃがみながら、小さな林の杉の木のほうを指差します。
イリス@GM : 「あそこに…」 ……指の先にはカラスの巣が。
ゼファー : 「って、カラスに取られたのかよ!」(笑)
ナギ : 「…??? はて? クレース殿らしき姿はどこにもないでありますが…」
カイマ : 「………」 《飛行》。
ナギ : 「カイマ殿? そんな小さい巣の中にクレース殿がいるんでありますか?」(笑)
イリス@GM : 「すごい、飛んでる…魔法使いみたい…」
ナギ : 「カイマ殿はれっきとした魔法使いでありますよ。ヘタレですが」(笑)
カイマ : 浮遊してカラスの巣をのぞく。
GM : はい、巣の中には妙に高そうなものがあったり(笑)
ゼファー : 「あ、バカ! 迂闊にのぞくな、カラスに襲われるぞ!」(何)
GM : ん、カラスは襲ってきますが(笑)
カラス@ゼファー : 「クワーッ!!」(ビシビシ)
カイマ : 「うおっまぶし!」
カラス×2@ゼファー : 「クワーックワックワー!」(笑)
カイマ : 「なにい!? こいつ仲間を呼びやがった!」
イリス@GM : 「カイマさん! がんばって!」 しつこいようだがいつもと同じ声と顔で。
カイマ : 「はーはっはっは! 来いカラスどもお! このカイマ様が相手になってやる!」
カイマ : 凄まじい格闘戦の末。巣の中の光物をつかんでゼファーに投げる。
GM : なんか高そうな腕輪です(笑)
ゼファー : 腕輪を拾って、イリス姉ちゃんに渡す。

 やがて、激戦を終えたカイマが戻ってきました。


カイマ : 「……フ、手ごわい相手だったぜ(ボロボロ)」
イリス@GM : 「カイマさん…そんなに傷だらけで大丈夫…?」
カイマ : 「ふ、男の勲章だぜ」
ゼファー : 「カラスとまともにケンカするなんて、おまえバカだろう」(笑)



◆Scene03◆ クレースの腕輪

 そこにあるのは、ボロボロのカイマと高価そうな腕輪。イリスは腕輪を受け取ります。


ナギ : 「む、それはクレース殿がつけていた腕輪…?」
ゼファー : 「改めて紹介しなきゃいけないな、この腕輪がオッサンの今の本体だ
ナギ : 「腕輪が…本体? はっはっは、何をトンチンカンな事を言ってるのでありますかゼファー殿はー」(笑)
イリス@GM : イリスは腕輪をはめます。「みなさん、どうもありがとう」

カイマ : で、加齢臭が漂ってくるわけか。
GM : 普段は出ません(笑)



 普段は…って、クレース状態の時には漂っているのでしょうか……(笑)


イリス@GM : 「ええと…説明するよりも、こうしたほうが早いかしら…」
GM : で。
イリス→クレース@GM : 「……戻れたか…」(なんか疲れてる)
クレース@GM : 「…とりあえず礼は言うが。カイマ、ゼファー、ナギ」
ゼファー : 「オッサンのためにやったわけじゃねえよ…。」(プイ)
ナギ : 「な…な…!?」
ナギ : 「…腕輪が、本体で…えーと、イリス殿がクレース殿…に、じゅー、じんかくー…(混乱中)」
カイマ : 「ようやく合点がいったな……な、オッサン」
カイマ : 「説明してもらえるよな」
クレース@GM : 「説明、か。術以前に冒険者にもなれんこの娘に多少手を貸してやってるだけだ」
カイマ : 「……つまり、オッサンの本体はその腕輪。なわけか」
クレース@GM : 「そう。そしてこちらは逆に体を借りている。腕輪の身では呪文も唱えられないものでな」
ナギ : 「むー…い、一体何者なのでありますか…人格を…乗っ取る…?」
ゼファー : 「悪霊だよ悪霊。オッサンは腕輪をつけたものに憑りついてるって、わけだ」
カイマ : 「体はさっきのお嬢さんで、魂と精神は腕輪から乗っ取って操っている。ってことなんだな」
カイマ : 「師匠から、物体に魂を封じることができる……みたいな話を聞いたことがあるが。見るのは初めてだ」
クレース@GM : 「私が説明するのもまた面倒だ。カイマの認識でいい」
ナギ : 「……何が目的で、こんな事をしている?」(微妙に言葉に棘が混じっている)
クレース@GM : 「さあ、な。言う必要もないだろう」
GM : …と、クレースは今日は疲れたと言って引っ込んでしまう(笑)
ナギ : 「………」
ゼファー : 「な、気に食わないオッサンだろ?」
ナギ : 「…違うと思いたいでありますが…いえ、きっと、小官の…思い違いであります」
クレース→イリス@GM : 「……どうしたの? クレースがなにかおかしなことでも言った?」
ナギ : 「イリス殿。ひとつお尋ねしたいことが」
イリス@GM : 「…なにかしら」
ナギ : 「クレース殿が表に出ている時の記憶は、イリス殿にはないのでありますか?」
イリス@GM : 「…これはもともと、私の体だから。私が完全に眠っていないと、うまく動かせないって」
ナギ : 「少なくともイリス殿の意識がある間は、クレース殿は出てこない…ということでありますな?」
カイマ : 「……つまり、オッサン。何をしてもお嬢さんにはばれないと言うことか」
ゼファー : 「でも、ナギとカイマのことはさっき知ってたじゃん?」
イリス@GM : 「私が起きていて、この腕輪をしているときは、クレースの意識と会話が出来るから…」
ゼファー : 「げ。そんな機能があったのか…」
カイマ : 「俺の知ってるのとは違うみたいだが……よく分からない魔法のアイテムなんだろ? 扱いには気をつけろよ?」
イリス@GM : 「ええ…大丈夫。気をつけるわ」
ゼファー : 「ま、俺がついてんだ! 大丈夫大丈夫」
カイマ : 「……だから心配なんじゃ?(ボソ)」

 軽口の叩き合いになった会話を聞きながらナギは、一瞬芽生えかけた疑念に思いを寄せます。思い浮かべたのはあの日の出来事。操られ、刃を向けるかつての同胞達。しかし……


ナギ : 今の話からして、上官を襲った奴とクレースは別物だという類推はできるでありましょうから……

 湧き上がった疑念を振り払うように、ナギはイリスと、その腕輪を見つめるのでした。






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