2007年06月19日

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適当RPG【3rd edition】リプレイ




【幕間2】 VSウサギ?

  カイマとニイの使い魔捕獲大作戦






カイマ : カイマ、使い魔を連れられるようになったじゃないですか。
カイマ : 森で小動物を捕まえたいんですが……ニイさんに、手伝ってもらえないかと(笑)
ニイ : 「別に……かまわない…。そういうの、得意だから…」
カイマ : 「っしゃー!」
ニイ : 「それで…何をつかまえるの…?」
カイマ : 「ウサギだ」
カイマ : 「白がいい」
カイマ : ……て、感じのを!
ニイ : 「…うん」(こく)
カイマ : 「俺たちの冒険はこれからだ!」

 そんなわけで、カイマの使い魔を捕獲するための小話は始まったのです。

※この話は、yu-kiさんによる適当RPG小話「ウサギの価値は」【mixi】に相当するエピソードをリプレイ化したものです。






今回の参加メンバー


カイマ
魔法使い

ニイ
野伏

 



◆Scene01◆ 森へ行きましょう娘さん

 今回集まっているのはカイマ、ニイ、ナギのプレイヤー。今回はGM不在で進行するため、メインGMをしているナギのプレイヤーは見学です。


ブリス : 「亜人の迷宮クリアの特権として、『転職所』『錬金館』『使い魔』が使用可能となります」

 亜人の迷宮を突破したことで使い魔を持てるようになったカイマは、ニイを誘い、使い魔とするべくウサギを探しに森へ向かったのです。


カイマ : えーと、今日はサードの日常の一コマ。
ニイ : 「カイマが、ウサギをつかまえに行きたいって言うから…」
ナギのPL : うさぎ美味し丸焼きー?(笑)
カイマ : 「焼かない! 焼かない!」
ニイ : 「……焼かないと美味しくない」
カイマ : 「食わない! 食わない!」
ナギのPL : ちょっぴりいい雰囲気ちょっぴりいい雰囲気!(笑)

*   *   *


カイマ : そうだ、森あんのかな?
ナギのPL : 人口が足りなくて未開発の土地なんかも残っていると思います。
ニイ : 「城砦の外れに森がある……」 森の奥は迷宮化してたり…する?(笑)
カイマ : 普通の森もあるのな。
ニイ : 「大丈夫。人里に近い林にも、ウサギなら、いるから」
カイマ : 「そうなのか? 俺、もっと山奥にいるもんだと」
ニイ : 「でも……白いウサギは難しいかもしれない。野生のウサギは、ほとんど褐色だから」
カイマ : 「詳しいなあ」
ニイ : 「……冬になると、白く生え変わるの。雪山に順応するために。隠れるために」
ニイ : 「……私のように」(ぼそ)
カイマ : 「……そうか、故郷でよく白いのを見たのは、寒かったからか」
ニイ : 「……でも、時には白いのもいる。……もしかしたら」
カイマ : 「うーし、がんばるぞ。……罠とかはるのか? やっぱ」
ニイ : 「……巣穴さえ見つけさえすれば、捕まえるのは難しくない」
ニイ : 「……行こ。行くなら早い方がいい」(すたすた)
カイマ : 「お、おう」

ナギのPL : こうして森の中へと入っていったヘンゼルとグレーテルは(何)
カイマ : つかまるー! 魔女につかまるー!





◆Scene02◆ ウサギの価値は
カイマ : 「そういや、ニイも東方から来たのか?」
ニイ : 「……どうして、そう思うの?」
カイマ : 「耳とがってるし。あと、雰囲気っつーか、なんつーか」
ニイ : 「………」
カイマ : 「ロウニンはよくわかんねけぇど」(笑)
カイマ : 「……もしかして、隠してる?」
ニイ : 「……見つけた」
カイマ : 「おう?」
ニイ : 「……これ」 ニイはカイマの話を聞いてか聞かずか、小枝のようなものが生い茂る低い雑木を指します。枝の先端が、カッターみたいな切口になってる。
ニイ : 「……ウサギが食べた跡」
カイマ : 「……そ、そっか。近くに居るんだな!」
ニイ : 「……うん。行動圏に入ってる…」
カイマ : 「探すぜ探すぜ!」
ニイ : 「ウサギは行動範囲が広い…から」

ナギのPL : ドドドドドドド(笑)
カイマ : な、何の音だ!?
ニイ : 近づいてくる……うさぎが(笑)
カイマ : 「こんなに激しいのか!?」


ニイ : せっかくだから野伏の捜索判定のつもりで、盗賊判定のダイスを振ってみました。そしたら19(笑)
カイマ : 瞬殺じゃないKA!
ニイ : 「……いた」
カイマ : 「く、くる!?」 ドドドドと?
ニイ : ニイ、ウサギを見つけるやいなや、矢をつがへ、よつぴいてひやうど放つ。
カイマ : 「ま、まて!」
ニイ : 矢は、あやまたずうさぎの眉間を、ひいふつとぞ射切つたる。
ナギのPL : ぐさっ。ぽて。
カイマ : 「……あ」
ニイ : 「……白いのじゃ、なかった」
カイマ : 「だ、だからって、殺すこと」
ニイ : 「……殺しちゃ、駄目だったの?」
カイマ : 「飯に困ってたのか?」
ニイ : 「今は、迷宮の収入があるから、別に困ってない…」
カイマ : 「………」
ニイ : 「カイマ…?」
カイマ : 「……ちと、待て。墓、作るから」
ニイ : 「……? うん」
カイマ : 「……死ぬのはやだよな。たとえ何だって。俺、小さいときから死ぬところたくさん見てきたから」
ニイ : 「……うん。死ぬのは、嫌」
ニイ : 「……けど、生きるために殺すことは、ある。私は、そうやって生きてきたから」
カイマ : 「自分が死なないために戦うのは割り切れる。間接的であっても……。冒険者になったのだって、自分を、自分の周りの奴を死なせないためだ」
カイマ : 「……だが、無意味に無力なものを殺すのは、違う。そう思いたい」
ニイ : 「………」
カイマ : 「勝手な考えたかだけどな。…俺が、無力だからそう思うのかもな」
カイマ : 「無力だからって、無意味に殺されるのは嫌だったから」
ニイ : 「……うん。少し、わかる」
カイマ : 「……あ。わりいな、ナニ俺、自分語り?」
ニイ : 「……そういえば、何でウサギ捕まえたいのか、聞いてなかった」
カイマ : 「言い忘れていたが! 今回のウサギ狩りの目的は食用じゃねえぞ!」
ニイ : 「……食用じゃ、なかった?」
カイマ : 「俺の永遠の相棒! 使い魔を探すための狩りだ! よって殺しちゃNOなんだぜっ」
ニイ : 「わかった。……殺さないで捕まえればいいのね」



◆Scene03◆ カイマ、使い魔を得る
ニイ : 「……餌場があれば、他のウサギもいるかもしれない。さっきの藪からもう一度探せば、きっと」
カイマ : 「おう、藪の中だな!」(頭つっこむ)
カイマ : がさごさごっ
カイマ : じたばたじた
カイマ : 「……ニイさん」
カイマ : 「なんか、虎バサミみたいなものがっていただだだだ!?
ニイ : 「……罠?」
カイマ : 「な、なんか手が。手が」
ニイ : 仕方ないから罠解除。(コロコロ)達成値11くらいで虎バサミを外しました。
カイマ : 「……フ、罠か。まさかここはダンジョンなのか?」
ニイ : 「……違うと、思う。罠解除したけど、ボーナスないから
ナギのPL : ただのウサギ捕まえるための猟師の罠じゃね?(笑)
カイマ : 「しかし、罠にウサギの毛がひっかかってたぜ。しかも白い」
ニイ : 「……やっぱり」
ニイ : 「今さっき、見つけた」とカイマを案内。落ちている。丸っこくて、小さくて、黒いモノ。そして白い毛が少し。
ナギのPL : フン?
カイマ : 「……さすがに俺でもわかる」
ニイ : 「……正露丸じゃ、ないから」
カイマ : 「飲まない飲まない」
ナギのPL : 正露丸あるのか…(笑)
ニイ : 「あまり近づかないで。TP入れて、達成値15で足あと見つけた」
ニイ : 「……ウサギは用心深い。同じ道を辿るから、少し辿ったところに罠をしかける」
カイマ : 「なるほど……」
ニイ : 「警戒心も強い。人の気配がわかると近寄ってこないから。設置は私がやる」
カイマ : 「た、頼んだっ」(ずざざざ)
ニイ : じゃあ、紐とかを使ったくくり罠みたいなのを仕掛けますね。虎バサミじゃ痛そうだし。
カイマ : 痛かった…
ナギのPL : おー。ホントの狩人みたいだ(笑)
カイマ : 珍しそうにニイを見てる。
ニイ : 「……終わった」
ニイ : 「後は、待てばいい」
カイマ : 「隠れてみてたほうがいいのか?」
ニイ : 「できるだけ人間の気配を感じさせないように、離れた方がいい。……けれど、捕まったウサギをすぐに捕獲しないと、他の獣に襲われるかも」
ニイ : というわけで、少し離れたところでカイマと二人、息をひそめて待つ状況になりますよ(笑)
カイマ : きまづい(笑)
ニイ : こっちは平気で黙ってる(笑)
カイマ : 「…………」

ニイ : じゃあ、ダイスを振って、どれくらい待ったか決めますか?(笑)
カイマ : そうですね(笑)


ニイ : せっかくだからカイマどうぞ(何)
カイマ : 2時間でした(笑)
ニイ : 息を潜めた気まずい2時間が経過(笑)
カイマ : 「……」(退屈)
???@ニイ : (ひょこ)
カイマ : 「(おおっ!)」
ニイ : 「(…静かに)」
カイマ : 「(かかるか? かかるのか?)」
???@ニイ : (ぽてぽてぽへ)
ニイ : 「……動きが、少し鈍い。あ。…さっきの虎ばさみで怪我を……?」
カイマ : 「なにいっ、……痛かったしな」
ニイ : その瞬間に。ニイの仕掛けたくくり罠にきゅうっと足がはまる。
カイマ : 「……おおっ」
ニイ : ニイはすかさず飛び出して。ウサギ確保。
カイマ : 「って、待て、あの足、怪我してないか?」
ニイ : 「……うん。怪我、してるね」
カイマ : 「……『汝らが意識を霧の彼方へ』」  達成値19でウサギに《眠りの雲》。これで暴れないだろ。
ニイ : じゃあ、ウサギを持ち上げてカイマに。
カイマ : 「ありがとな、ニイ」
ニイ : 「……ううん。それより、薄暗くなってきた。森の夜は早い。もう帰った方がいい」
カイマ : 「おう。だいぶつき合わせて悪かったな。どうだ、飯でも?」
ニイ : 「………やっぱり。食用……だった?」
カイマ : 「ちがーう!?」
ニイ : 「……冗談」
カイマ : 「なんだ冗談かよう、冗談……か?」
ニイ : 「……さ。帰ろう」(すたすたすた)
カイマ : 「……ニイ、今お前なんか笑ってなかった? ……って待てよ!」

 しかし、カイマの言葉を聞いてか聞かずか、ニイはさっさと歩み去って行くのでした。そして慌てて追いかけるカイマの長く伸びる影の先端がニイに追いついたところで――――シーンエンド。






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