2007年08月16日

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適当RPG【3rd edition】リプレイ




【幕間4】 VSカイマ 

  ニイ 素性を明かす




 

 ニイは迷い道に立っていた。迷宮であの侍に会った時から……。
 抜け忍のニイにとってここは、追っ手が来る可能性の極めて薄い安息の地だった。
 しかし、彼は現われた。
 ――イザリの侍、ジン。
 ニイの素性を知っている、彼が。

 この閉鎖された空間を、出なければ。そのためには――

 その思いがニイに、ひとつの決断をさせた。


 ……今回は、7レベルに達したニイの転職にまつわる、そんなお話です。






今回の参加メンバー


クレース
魔導師

ニイ
野伏

ゼファー
聖騎士

カイマ
魔導師






ポンペイ
カイマの使い魔
 



◆Scene01◆ ニイの告白

 勲章の授与式はディドロの介入によって中断し、彼らは『城塞』の謁見の間を出ます。ややあって。


ニイ : 外に出て、皆しかいなくなったところを見計らって、言葉を選びながら。
ニイ : 「皆に、話しておくことが……ある」
カイマ : 「……ニイ?」
ニイ : 「今まで私は本当は、ここから出られなくてもいいと思っていた。この閉鎖された場所なら……安全だから」
ニイ : そして、左の袖をめくってみせる。そこにはひどい火傷の跡が残っている。
ゼファー : 「…それは?」
ニイ : 「これは、証…だったもの。ある忍の組織の」
カイマ : 「………」
カイマ : 「……まさか」
クレース : カイマは気づいたか。
ニイ : 「私は追われている。そしてここなら追っ手は来ない。ずっとここにいてもいいと思っていた」
ニイ : 「けれども……あの…侍…」
クレース : 「侍…あの時の、か?」
ニイ : 「私の素性を知る者がいる。こんな閉鎖された場所の中に。それはとても危険なこと……」
ニイ : 「……だから、今はここから出たい。すぐにでも」
ゼファー : 「追っ手が掛かるって、何やったんだ?」
ニイ : 「……忍の掟に反したから。これ以上は知らない方がいい」
クレース : 「暗殺者ギルドみたいなものか…」
カイマ : 「――技を持ち去るものは決して許さぬ」
ニイ : 「……!?」
ゼファー : 「なんだそれ?」
GM : カイマ殺されそうな…(笑)
カイマ : 「………」(ぐっと腕をめくる。矢尻のような刺青が彫ってある)
クレース : 死ににいったーーーー!?
ゼファー : 「ほー、カイマにもあるのか」(覗き込む)
カイマ : 「カイマ・イザリ、俺の名だ。…最も、俺は忍びじゃねぇがな」
ニイ : 「……!」 瞬間、ゼファーを押しのけて――
カイマ : 逃げない。
ニイ : 服がからまってつまずいて転ぶ(爆)
カイマ : 「うおおう!?」(支える)
クレース : 唱えかけの《弱体化》をやめる(笑)
ゼファー : 「何やってんだ…?」



◆Scene02◆ カイマの宣言

 一瞬ギャグになりかけた状況ですが、すぐにシリアスに立ち返ります。


カイマ : 「ニイ! そんなにその服ダメか!?」
ニイ : 支えられた瞬間に短剣をひらめかせて、喉元につきつけたところでその動きが止まる。
ニイ : 「……どうして! 何で! カイマが!」
カイマ : 「……関係ないだろ」
ニイ : 「関係なくない! 私は、イザリにも、ジュレイにも見つかるわけにはいかないのに!」
カイマ : 「関係ないだろ! イザリである前に、俺は、俺だ!」
ニイ : 「カイマの言うこと……意味が…わからない」
ニイ : 「殺さなければ生き残れない。……だから殺す。そうして私は生き残ってきた」
カイマ : 「……俺はイザリだ。だが、お前を殺すはずが無い」
カイマ : 「掟なんてクソ喰らえだ。そんなつまらないもののために、人の命が奪われてたまるものか」
ゼファー : 「なあ? ちょっと良いか…?」
ゼファー : 「なんかややこしそうな話をしてるとこ悪いんだが、忍の掟ってのは、忍が守るから忍の掟なんだよな?」
ゼファー : 「だから、忍じゃないカイマがそれを守る必要は当然ない…」
ニイ : 「………」
カイマ : 「俺はお前の敵じゃない。お前の仲間でありたい」
カイマ : 「だから話した」
カイマ : 「ここ数週間――お前を見ていて決めた」
カイマ : 「……俺はいずれイザリを継ぐ。今まで、逃げてきたけどな」
ニイ : 「……忍でもない、カイマが?」
カイマ : 「ああ。……俺がそれにふさわしい男になった時には」
カイマ : 「掟とやらを、ぶち壊す」
ニイ : 「……そんなこと、できるわけ…ない」
カイマ : 「やる」
カイマ : 「此処でお前を助けることが、既に3つほどぶち破ってるからな」
カイマ : 「3つも全部も同じだ」
ニイ : 「………」
カイマ : 「………」
ニイ : 「……けど、やっぱりカイマは……わかってない」
ニイ : 「……そんな風なのは、カイマだけ…」と言って短剣を引く。
カイマ : 「……たとえ俺一人だとしても」
カイマ : 「俺はお前の敵じゃない」
ニイ : 「カイマは……馬鹿だ」
ニイ : 「イザリやジュレイに会って放っておいたらこちらが死ぬだけ。カイマがそうだとしても、その状況は変わらない」
カイマ : 「……全部が全部、そうだとは限らん」
ニイ : 「そんな微々たる可能性に、命を危険にはさらせない」
カイマ : 「ならば、俺が変える…」
ニイ : 「……私は私が生き残るために必要なことをしてるだけ。それ以上でもそれ以下でもない。今カイマが何を言っても、これ以上は相容れないね…」
カイマ : 「分かるまで、一緒に居るさ」
ニイ : 「………」



◆Scene03◆ これから

 沈黙してしまった状況に、ニイが再び口を開きました。


ニイ : 「……皆」
ニイ : 「……ここから出るためには全力で挑む必要がある。だから私は、これまで隠してきた忍の力を使う」
ニイ : 「けど、ここで忍者としての私を明かすわけにはいかない」
カイマ : 「忍びだということを外に漏らさなければいいんだな」
ニイ : 「……そういうこと。正体がばれるのは危険すぎるから」
クレース : 「わかった。知られては不利な情報はなるべく伏せよう」
ゼファー : 「まあ、良いんじゃねえの? 野伏って言い張ってる分には逆に良いかもな……」
カイマ : 「……かわらねぇだろ? あんま」
カイマ : 「仲間だってことに、何も変わりは無い」
クレース : 「ここに現れているお前や、その行動が変わるわけでもないしな」
カイマ : 「俺達がここですることは同じ、だろ?」
ニイ : 「…………ありが…とぅ…」
ゼファー : 「礼なんていらねえよ。俺たちゃ仲間だろ?」
ニイ : ということで、忍者に転職します…というより、封印してた忍者の力を解くというイメージで。もちろんお金は払いますが。
GM : つまりニイは「謎の美少女クノイチファイターレンジャー・ニイ」に変身して、城塞を魔物の手から守るのだ!(笑)

ニイ : カイマがますます理解できない生き物になりました。理想追いすぎ(笑)
カイマ : ガキなのでーす(笑)
ゼファー : 鬼がフルオーケストラで笑いそうな話だなあ。いかなゼファーと言えども、あんなに先のことを具体的に語れない(笑)
ニイ : カイマは、こっちの持ってる常識のはるか上方に行きすぎなんだから(笑)





◆おまけ◆ 謎の美少女クノイチファイターレンジャー・ニイ
ゼファー : ゼファー脳内理解度…カイマ=忍じゃない、ニイ=忍の掟を破ってる。→つまりどっちも掟守る必要ねえじゃん。です(笑)
カイマ : なんてシンプル(笑)
クレース : とりあえずこっちは…忍びのあたりは暗殺者ギルドみたいなものだろうという認識。
ニイ : ここからは、同じ盗賊の技でも全部あからさまに忍法になるのです(何)
GM : ナギは全部「OH! トーヨーノシンピ!」で片付けて終わりそうだ(笑)
ニイ : 盗賊の技使うたびに、『忍法 うつせみ』とか言う予定ですよ?(笑)
カイマ : それはある意味バレバレですな!<うつせみ
ゼファー : くっくっく、そうするとその後にゼファーが「にんぽう うつさみ」とか言ってますね(笑)
GM : 「にんぽう うさみみ」(笑)
カイマ : ついにニイにも必殺技が(ほろり)
ゼファー : 一応予定では、忍者の動きを使った、超高速機動で避ける。というものにするつもりではいますが(笑)
GM : 炎龍破とかダブル烈風斬とか使い始めるのか…(笑)
ニイ : モズ落としも忘れないで(何)
GM : そのうち狼とか連れて襲わせる(笑)
ニイ : へいパピー!
カイマ : なんてカオス(笑)
ニイ : 勝ったら「アーリガトウ!」とかやるの?私。
ゼファー : 「日本一〜」かもしれませんよ?(何)
ニイ : ……アリスさんの方が似合いそうです…(遠い目)
GM : 「次回作では、プレイヤーはポンペイを操作することになりました!」(笑)
カイマ@GM : 「えっと、俺はどうなるんですか?」
開発陣@GM : 「…コマンドで…」
ゼファー : 「画面外から、魔法飛ばす役ね」(笑)
クレース : 隠しキャラ!?
GM : ピンチになると駆けつける、ポンペイ仮面として活躍するのです(笑)
カイマ : ポンペイカーにのってやってくる…
GM : しかも、ニイ一人で十分敵を倒せるような、楽勝ムードでも「ピンチだな!」とか叫んで、むしろ戦いの邪魔をするポンペイ仮面! 果たしてその正体は!?(笑)
カイマ : うさぎです。
ゼファー : えーっと、ダメ人間?(笑)>正体
カイマ : しくしくしく




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