2007年09月09日

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適当RPG【3rd edition】リプレイ




【第3部】 クルセイド・ウォー・ダンジョン


【幕間】 カイマ&イリス

  ポンペイ がんばっちゃう






 それはある日の何気ない会話から始まった。そして気がつけば小さな物語はスタートしていた。サードに入ってから時々起きるそんなひと時、幕間の小さな物語。
 今回はそんな話のひとつ。カイマとイリスの物語をお届けする。







今回の参加メンバー


カイマ
魔導師

イリス
骨董屋

クレース
魔導師






ポンペイ
カイマの使い魔
   



◆Scene01◆ ポンペイ お使いする

 それは、ほんのちょっとした会話が発端でした。


イリス : 二人で会話するならウサギネタの方がありそう。一緒に寝るほど可愛がってるのかあ…って(笑)
カイマ : 溺愛ですねぇ。ただそのネタだと、ただのなごみねたですよー(笑)
イリス : なごみ…サードにすごく不足してると思う…(笑)
カイマ : 何か進展があると嬉しいけれど(笑)

 きっかけは本当に些細なことだったのです。そして、イリスとカイマの物語は始まりました。


カイマ : じゃあ、ポンペイがぴこたんぴこたん廊下を一人歩き。食料とか日用品が入った滑車を引きずってるのを目撃するとか?(笑)
イリス : カイマ、すごい使い方してる…(笑)
カイマ : 最近はおつかいもこなすんだぜ(笑)
イリス : ウサギには無理ありませんか!
カイマ : そんなに重いものは運ばせないよー(笑)
イリス : 可愛いけど、ちょっと可哀想だから引っ張ってあげよう…(笑)
ポンペイ(カイマのPL) : 「きゅっ?」
イリス : 鳴いたー、可愛いー(笑)
イリス : じゃあ片手で押して、片方の手でウサギを抱っこしよう。
ポンペイ(カイマのPL) : 「きゅきゅ?(できるよ?できるよ?)」

イリス : やばいー可愛いー。


イリス : ポンペイが鳴いてもなんて言ってるかわからない。そうこうしてるうちに部屋の前に着くし(笑)
ポンペイ(カイマのPL) : 「きゅきゅ(ひしひし)」 身を乗り出して、ドアをこんこん。
イリス : 「……可愛い」
カイマ : ガチャ。「おう、ポンペイお疲れ……おう?」
カイマ : 「クレース……じゃないな。お嬢さんのほうか、どうも」
イリス : 「なんか…見かけたから一緒に来ちゃったわ。可愛いし」
カイマ : 「何か用か?」
イリス : 「今は特に、ないけれど…ちょっとウサギさんを手伝ってみただけ、かしら」
カイマ : 「……あ、そうか……悪かったな」
イリス : 「一生懸命何か言ってたけど、私にはわからなくって」(笑)
ポンペイ(カイマのPL) : 「きゅ(ぺこん)」
カイマ : 「『ありがとう』、だってよ」
イリス : 「あ、今のはわかる」(笑)
ポンペイ(カイマのPL) : 「きゅ! きゅきゅっ、きゅー」
カイマ : 「『でも、大事なお仕事だから、一人で出来るから、今度からは大丈夫』……なんのことだ?」
イリス : 「ここまで荷物を運んだことかしら。…この子ちっちゃいからすごく大変そうに見えたのよ」
イリス : 「カイマさん、話してることわかるのね」
カイマ : 「一応な、伝えようとしてることは分かるぜ」
カイマ : 「お嬢さんとオッサンほどじゃねえけど」
イリス : 「クレースとは、つければ誰でも話せると思うけれど…向こうが話してくれれば」
カイマ : 「前ポンペイにつけたときは何も無かったなぁ」
カイマ : 「……まぁ、入れよ。ゼファーは留守だし、茶でも入れるわ」



◆Scene02◆ ポンペイ 護身術する
カイマ : テーブルには、人参ケーキが鎮座していたり。
イリス : ケーキとか出したらゼファーが黙ってないだろうなあーニンジンだとどうかなあー(笑)
カイマ : たぶん、素材の味がすごく出てるのではないかと。
ポンペイ(カイマのPL) : 「きゅ〜!」
カイマ : 「待て」
ポンペイ(カイマのPL) : 「きゅう」
イリス : 「…待て、って」 抱っこして椅子に座る(笑)
カイマ : 紅茶を入れて戻ってきますよ。
イリス : まともな茶が登場した…(笑)
イリス : 「色が可愛いケーキね、今度私も…」
カイマ : 「一応師匠に仕込まれたからな」
イリス : 「師匠? カイマさんの?」
カイマ : 「おう。戦闘とかは弱かったけど」
カイマ : 「……戦闘っつーのは違うな。魔法が弱かった
イリス : 「カイマさん魔法使いなのに…」
カイマ : 「師匠は精霊使いだった。だが弱かったので俺は魔導師をこころざ……わかんねぇか、言っても」
カイマ : 「ともかく、家事全般とか一人暮らしの便利技とか読み書きとか教えてくれた人だよ」
イリス : 「うーん…カイマさんの魔法はかなり強かったみたいだけど。精霊魔法…というのでも」
カイマ : 「魔力の差だろ。個人差があるらしいから」
イリス : 「なんだか…こうしてカイマさんと話してると、本当に魔法使いと話してるんだな…って思うわ。『魔力』なんて、普段の会話じゃ聞かないものね」
カイマ : 「あー……わりーな」
イリス : 「ううん、本当に冒険者なんだなって、思って」
カイマ : 「クレースも、あとゼファーもそうだろうがよ」
カイマ : 「……話さないのか? そういうこと」
イリス : 「普段から一緒にいるからかしら。時々『ああ、そうだったな』って思い出すことはあるけど」
カイマ : 「そっか……」
カイマ : 「二人ともがんばってるぜ。多分、お前さんのために」
イリス : 「そうね…それは、よくわかる…」
カイマ : 「何か目標があるってのはいいことだよな」
カイマ : 「……まぁ、ゼファーは軽いしオッサンは攫われやすいし、たよりねえっちゃたよりねぇよな」(笑)
イリス : 「そういえばこの前もさらわれちゃったものね」(笑)
イリス : 「今は笑い話に出来るけれど…」
カイマ : 「あ、お嬢さんにとっては……必死だったか」
イリス : 「いつもつながってる人が、突然いなくなるんだもの。怖かったわ」
カイマ : 「……大切なんだな」
イリス : 「多分、カイマさんとこの子みたいなものじゃないかって…思う」
カイマ : 「ぽ、ポンペイはけして誘拐などさせないぞ! いざとなったら自力で脱出させるため、護身術も特訓しているんだ!
ポンペイ(カイマのPL) : 「きゅ」
イリス : 「……護身術?」(ふわふわした生き物をみつめてみる(笑))
ポンペイ(カイマのPL) : 「きゅ!」
カイマ : ポンペイ、小さな木刀を持ってきて、振り回す。
イリス : 「…可愛い…だけみたい…」(笑)
ポンペイ(カイマのPL) : 「きゅきゅ!」(普通サイズの手裏剣をもってきて、ぶんなげる)
カイマ : 「だぁー! 俺に投げるなポンペイー!(流血)」
ポンペイ(カイマのPL) : 「きゅ!?」

イリス : ダメージはいかほど(笑)
カイマ : (コロコロ)11でした(笑)
イリス : +6って何の修正なんだろう(笑)
カイマ : カイマのレベル(笑)
イリス : 11って、半分ぐらい減ってるじゃないかー(笑)
カイマ : そうですね、死にかけですな(笑)
イリス : おろおろしている(笑)


カイマ : 「ふ、ポンペイの実力はこんなものじゃないっ」(だくだくだく)
イリス : 「よくわかったけれど…あの…」
カイマ : 「なんだ?」
イリス : 「クレース、『なんだ、大丈夫じゃないか』って…呆れて治す気、ないみたい」 見慣れてそうだもんね、この自爆風景
カイマ : 「ふ、気にするな。だいじょ……」(ぽてくり)
ポンペイ(カイマのPL) : 「きゅう(ぱたん)」

*   *   *


イリス : やがて。
イリス→クレース : カイマが目を覚ますとそこには腕組みして冷たい目線を浴びせてくる、さっきまでのほほん会話していた人の顔があったのです…(笑)
カイマ : 「……おっさんー?」
クレース : 「自滅するのは勝手だが、イリスにあまり心配かけるな」
カイマ : 「わりぃ」
カイマ : 「自滅か…なんでだろ、師匠との時は俺が止めてたのに」
クレース : 「止める相手がいなくなったからじゃないのか?」とか言って興味なさそうに戻ろうとしますがー?
カイマ : 「……なぁ、オッサンよ」
クレース : 「……なんだ?」
カイマ : 「あんま。お嬢さんを心配させんなよ」
カイマ : 「……見守ってる人が居なくなるってのは、けっこうしんどい」
カイマ : 「急にだと、なおさら」
クレース : 「…そうだな……何かあったときに『戻る』努力ぐらいはな…」
クレース : 「今までは戻ろうとしたこともなかったが……今の持ち主なら…それぐらいはしてもいいだろう」
カイマ : 「ま、いざって時はまた俺達がなんとかするさ」
クレース : 「なら…私はお前たちに頼らずに済むようにしよう」
カイマ : 「言ってろ」(笑)

 こうして部屋に招かれた少女は、来た時とは別人になってその場を後にしたのでした。






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