このHPで紹介している「やまなし評論文」は1990年度の取り組みのものです。ここでこれから紹介する「やまなし」授業記録はその次に担任したクラスで1992年度に取り組んだ内容です。
 この年は前回より,ずいぶん授業パターンを変えています。言葉一つ一つの分析をするより,一文全体の中からお互いのイメージを出し合い,その食い違う点について話し合いを深めていきました。 



「やまなし」授業記録 bP
(1992年10月14日)

−−−国語 物語文「やまなし」(宮沢賢治 作)
                    の学習より−−−


 6年生の国語の教科書(下)には,宮沢賢治の作品である「やまなし」がのせてあります。この作品は,全国的に6年生の国語の中で一番の難教材であると言われています。
 つまり「教えにくい教材」「何をどう取り扱えばよいのか分かりにくい教材」ということです。
 
 その「やまなし」をこれから6年生は学習していきます。その学習の様子を今日から時々この「かがやけ」で紹介していくつもりですので,紙上授業参観にご参加下さい。

(10月12日 第1次の1時間目)
T,(黒板に「やまなし」と書いて)「やまなし とは何のことだと思いますか?」

C,「山梨県のやまなし。」(○君)
C,「山の梨。」(○さん)
C,「妖怪の名。」(○君)
C,「昔から迷信として伝わってきた名前。」(○子さん)
C,「山が無いということ。」(○君)
C,「地名。」(○君)
C,「方言。」(○さん)
C,「だれかの名前。」(○子さん)
C,「何かの名前。」(○君)

 以上9つの意見が出されました。まだ本を読む前だったので,自由に想像を広げてもらいました。私としては,3つぐらいで終わりかなと思っていたのですが,なかなかよく考えたものです。

「宮沢賢治って聞いたことある?」
と聞くと,12人の挙手がありました。
 この後,分かりにくい言葉の意味調べを各自でしていきました。

(10月13日 第2次の1時間目)
 前の日の家庭学習の課題として,国語では,
1,「やまなし」全文の難しい言葉の意味調べ
2,「やまなし」を読んでの感想と,この物語の主題についての自分の考えを日記に書く
を出していました。
 言葉の意味調べでは,特に次の人たちが頑張っていました。
○君(50)←調べた意味の数  ○さん(52)   ○さん(68)
○さん(43)   ○さん(41)    ○さん(111)    ○さん(109)

 「やまなし」の感想としては,やはり,「よく分からない」と「作者のつくった言葉がユニーク」等がありました。
 主題については,なかなかおもしろい意見がいろいろ出されていましたので,また次の機会に紹介します。
(通信枠外の一言)
 国語の言葉の意味調べ,「やまなし」の前の「長屋王木簡の発見」という説明文の学習に入った時は,○さんの(111)が最高でした。



戻る戻る