「羽が飛んでいる」・・・飛んでいる蝶を見た子どもの叫びです。子どもが感動したように蝶の美と魅力は羽にあります。自然が織りなす美しさはまことに不思議です。 ところで,クロツバメシジミは,その名のごとく黒い羽をしているため美しい蝶ではありません。では,何故有名なのでしょうか。それは,局地的にしか棲息していない蝶であることと,棲息地によって羽の裏模様が異なるという特徴を持っているからです。 蝶の幼虫はツメレンゲというめずらしい植物を食草にしています。旧家には,「ツメレンゲが生えると金持ちになれる」という言い伝えがあり,石垣などに大切に保護されてきました。 このクロツバメシジミがこの町で発見されたのは最近のことです。私達は「蝶が舞う故郷を育てる会」を結成し,その保護と増殖に努めています。 「たかが蝶,されど蝶」・蝶が結んだ縁で愛媛県の「夢の瀬戸内チョウの島の会」と交流しています。 みなさんも蝶の美しさを楽しんでみませんか。 中西 正一 先生 |
クロツバメシジミの食草「ツメレンゲ」 |