21,「テングコウモリ(ヒナコウモリ科)」



 この辺りには,6種類のコウモリの仲間がすんでいます。飛ぶ姿は見ても実際に手にして見ることが少ないため種類を判別することは容易ではありません。
 コウモリの仲間は翼手類といいます。指の骨が長く,指の間には飛膜が張っていて,鳥のように空を飛ぶことができます。コウモリは,目が小さく視力も弱いのですが,口や鼻から超音波を出し獲物をとる優れた音波探知機の持ち主として知られています。
 今回,紹介するのは,「テングコウモリ」です。鼻が天狗のように突き出しているのでテングコウモリと名付けられました。おもに山地や森林にすみ,日中は洞窟や廃坑に一頭から数頭でひそんでいます。夕方になると活動を始め,ガや甲虫をとって食べます。
 私はテングコウモリを手にして見るのは初めてです。2年生の女の子が持って来てくれました。子どもたちがこのように自然に興味と関心を示すようになるとゆきの自然の様子が少しずつ見えてきます。この町の素晴らしい自然を少しでも解き明かしていくためにも町民の皆さんの小さな力が必要です。そして,地域のすばらしさをより多くの子どもたちに伝え,地域に誇りが持てる子どもたちに育てていきたいものです。
                                       中西 正一 先生


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